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日本株展望

北朝鮮リスクで円が買われるのはなぜ? - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2017-04-18 11:01

円はなぜ、安全資産と見なされるのか?

 世界経済に不安が増えると、決まって円が安全資産として買われる。日本の政府債務が1000兆円を超えた状況下で、なぜ円が安全なのか不思議に感じる方が多いのは当然と思う。

 国の信用をはかる時、政府の借金だけ見ていても意味はない。政府部門と民間部門の資産と負債を合算して、日本国が海外からいくら金を借りているか、あるいは貸しているか見る必要がある。

 それが対外純資産残高に表れている。日本は世界最大の対外純資産保有国である。

対外純資産額上位5カ国の純資産額(2015年12月末時点)と長期金利(10年国債利回り:2017年4月17日時点)

対外純資産額上位5カ国の純資産額(2015年12月末時点)と長期金利(10年国債利回り:2017年4月17日時点)
出所:対外純資産は財務省

 対外純資産が大きい国は信用力が高いので、長期国債の利回りは低くなる。ただし、中国は例外だ。中国は金利や為替が自由化されていないので、人為的に高い金利が維持されている。

 一方、対外負債の大きい国は信用力が低いので、長期国債の利回りは高くなる。トルコ(10.55%)やブラジル(10.05%)、南アフリカ(8.80%)、ギリシャ(6.57%)など対外負債が大きく、財務的に弱い国の長期金利は高くなる。

 世界経済が好調のリスクオン局面では、世界の投資家は、利回りの低い日本の国債を持っていても面白くないので、日本の国債を売って、利回りの高いブラジルなどの国債を買う。円が売られて、金利の高い通貨が買われることになる。

 ところが、世界経済に不安が増えてリスクオフ局面になると、投資家は信用力の低いブラジルなど低信用国の国債を保有することに不安を感じる。リスクオフ局面では、世界中の投資家が高金利通貨を売って、安全資産である「円」に逃げ込んでくるわけである。

 こうなると、ブラジルのレアルなど高金利通貨は急落するので、ブラジル国債を保有していると高い利回りがあっても、損失が発生する。利回りが低くても安全な日本の国債の方が魅力的に見えるわけだ。

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