中国は北朝鮮の民主化を望んでいない
もう1つの問題は中国の立場だ。中国では、共産党政権が独裁を強めている。北朝鮮ほど極端ではないが、共産党独裁に国内で不満が高まっているのも事実だ。
習近平政権は、経済成長を続けること、対外的に勢力拡大を見せることで国民の不満をそらしている。民主化社会の情報がネット経由で入ってくることを恐れ、ネットも含め情報統制している。
そういう中国であるから、北朝鮮の暴走を苦々しく思っているとは言え、北朝鮮が選挙で政府代表を選ぶような民主国家になることを望んでいるとは考えられない。
仮に、中国が暴走する金正恩委員長の亡命を画策し、亡命が実現したとしても、その後直ちに民主国家ができるとは考えられない。中国がそれを望んでいないからだ。北朝鮮の民主化には、たくさんのハードルが待ち受けていると考えられる。
日本株への投資で考えるべきこと、リスクとどう向き合うか?
株式投資にはいつでもリスクが伴う。北朝鮮情勢だけでなく、フランス大統領選や米中対立、米ロ対立、ISテロの増加などリスク要因を数え上げれば、きりがない。いいタイミングで買って、いいタイミングで売れればいいが、それはなかなか難しいことだ。
ただし、配当利回りなどで見て、日本株は割安であり、長期的に投資していく価値はあると考えている。投機と投資は異なる。
日本株に投機的な売買を仕掛けるのではなく、長期投資を考えるならば、短期的な相場変動に賭けて大きなリスクを取るべきではない。じっくり投資を考えるならば、たとえば以下のような投資方法を考えたら良いと思う。
定時定額方式:たとえば毎月1万円など一定額を継続的に投資する方法がある。
一定額を投資し、リバランスする方式:たとえば100万円を投資し、投資額が一定になるように、リバランスする方式。株が大きく下がった時だけ買い増しし、株が大きく上がった時には一部売却を考える方法だ。
決して、世の中が明るく楽観的になった時に買い増しし、世の中が暗く悲観的になった時に売ることのないようにしよう。それでは、高値で買って、安値で売ることになる。
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