ネットワークのエッジで利用されるデバイスが消費電力をより抑制するようになれば、トレーニングも少なくなり、推論が増えるとDavis氏は考えている。電力効率の良い推論に関しては、Intelは2015年にAlteraを買収したことから、FPGAという切り札を持っている。
「1年前は32ビットトレーニングがすべてだったが、一晩で16ビットとなった。今は単一精度から半精度になった。そして今は8ビット、4ビット、3ビット、2ビットについて話している。そう、GPGPUはもちろん、CPUでも8ビットトレーニングができるが、16ビットで消費電力の削減はできない」とDavis氏。「そこでFPGAの登場だ」
「一晩で突然8ビット推論が重要になったとすれば、FPGAで対応可能だ。それをGPGPUに搭載するには2年必要だ。ハードウェアの開発サイクルに合わせる必要があるのだ」
「Alteraを買収したのはAIのためではないのだが、われわれのAI戦略を支えるユニークなソリューションを手に入れることができ、ちょっとラッキーだった」
AI市場がどこに向かうにしても、Intelは同社のシリコン製品群により、市場で存在感を示していることだろう。現在IntelのAIポートフォリオには、標準的なXeonプロセッサと、ハイパフォーマンスのXeon Phi、Lake Crestと組み合わせたXeon、そしてArria 10 FPGAと組み合わせたXeonの4種類が存在する。Intelがむやみやたらな試みをしているという非難の声もあるが、Davis氏はこれを適材適所なアプローチだと反論する。
「各自が少しずつ異なるソリューションを利用することになる。すべての方向性はまだはっきりわからないのだ」
情報開示:筆者のChris DuckettはIntelの招待を受けIntel AI Dayに参加した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。