富士フイルムグループが、クラウド型のデータ統合基盤を構築した。インフォマティカ・ジャパンが4月26日に発表したもので、4月に本番運用に向けたプロジェクトがスタートし、国内での本番稼動後の8月以降にグローバル展開を検討している。
基盤の構築は、富士フイルムのIT部門が1998年7月に分社・独立した富士フイルムICTソリューションズが担当。同社は、富士フイルムグループ全体のIT戦略の策定からシステムの構築・運用までを手掛ける。社会でクラウドやソーシャル、オープンデータ、IoTの利用が活発化する中、グループ内でのシステム間データ連携やデータの再利用性の効率性に課題を抱えていた。
基盤の検討では、事業部門からのデータ連携ニーズへ短期間に対応できる高い開発生産性と、オンプレミスのシステムや多種多様なクラウドサービスの接続性、グローバル展開に対応できる拡張性や柔軟性などを要件に、複数のソリューション候補からInformatica Cloudを採用した。
Informatica Cloudの活用イメージ
富士フイルムICTソリューションズは、グループ企業での新規プロジェクトなどで発生するデータ連携ニーズに、同基盤で対応していく。統合基幹業務システム(ERP)など従来のオンプレミスのアプリケーションと、SaaSの営業活動支援システムやマーケティングオートメーションシステムなどのアプリケーション間のデータ連携に加え、ビッグデータ分析基盤やビジネスインテリジェンスのデータ連携にも活用していく。