Cisco Systemsは米国時間5月1日、ソフトウェア定義WAN(SD-WAN)を手がけるViptelaを6億1000万ドルで買収する意向を発表した。Viptelaはカリフォルニア州サンノゼに拠点を置く新興企業だ。
Ciscoの元エンジニアであるAmir Khan氏とKhalid Raza氏によって創業されたViptelaは、アプリケーションアウェアルーティングや、サービスチェイニング、中央集権化されたポリシー、オーケストレーションといった機能を実現するエンドツーエンドのネットワーク仮想化技術を提供している。
同社は2012年の創業以来、1億800万ドル以上を調達してきている。
Ciscoは、「Cisco Intelligent WAN」や「Meraki SD-WAN」といった、オンプレミス向けとクラウドベースのSD-WAN製品を提供している。同社のコーポレート事業開発担当バイスプレジデントのRob Salvagno氏はブログ記事で、今回の買収によって、「配備が容易」かつ「管理がシンプル」なソリューションを求めている企業に対して新たな選択肢を提供できるようになると記している。
同氏はまた、今回の買収によって「継続的に収益をもたらす、ソフトウェアベースのビジネスモデルに向けたCiscoの取り組み(が加速される)」とも記している。
Ciscoのエンタープライズネットワーキンググループの製品管理担当シニアバイスプレジデントであるScott Harrell氏は発表のなかで、「Viptelaのテクノロジはクラウドファーストであり、配備のシンプルさや容易さに注力しつつ、充実した機能やスケーラビリティも提供している。こうした方針は、今日の顧客が求めるものだ」と述べている。
Ciscoは2月に発表した2017会計年度第2四半期決算で、継続的に収益が見込めるソフトウェアおよびサブスクリプション事業に関連する繰延収益が前年同期比51%増となったと述べた。
今回の買収は2017年後半に完了する見込みだ。その後、ViptelaのチームはCiscoのネットワーキングおよびセキュリティ部門に属するエンタープライズルーティングチームに加わることになる。
CiscoとViptelaのエンジニアリングチームは、CiscoのSD-WAN製品を「強化」し続けていくという。ただ、どのような特長や機能が追加されるのかは明らかにされていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。