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日本株展望

日本株は配当・PERから割安--上値余地は?

ZDNet Japan Staff

2017-05-09 12:34

今日のポイント

  1. GW明けの日経平均は、外国人の買いで大幅高。世界景気の回復が続く中、世界の政治不安が緩和したことを受け、投資マネーがリスクを取り始めたと考えられる
  2. 日本株は配当利回り・PERから割安と判断。世界的な政治不安が復活し、円高が進むことがなければ、日経平均は2万1000円を目指して上昇すると予想

 これら2点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

2万円台乗せが視野に入った日経平均

 5月に入って、世界的にリスク・オンの流れが復活、欧州株や韓国株が大きく上昇している。世界的な景気回復が続く中、政治不安(仏大統領選リスク・朝鮮半島有事リスク)の低下を見て、世界の投資マネーが再びリスクを取り始めたと考えらる。

 ゴールデンウイーク明けの5月8日、日経平均は、外国人投資家の買いで450円高の1万9895円まで買い進まれた。年初から続いてきた1万9000~1万9600円のボックスを抜けて、年初来高値を更新した。

 外国人から見ると、日本株は、「世界景気敏感株」であり、「世界政治不安敏感株」でもある。世界景気の回復期待が続き、世界の政治不安がやや緩和したことを受け、日本株の組み入れを増やしてきたと見ている。

日経平均週足:2016年1月4日~2017年5月8日


注:楽天証券マーケットスピードより作成

 現在発表が続く日本の3月決算は好調だ。設備投資関連株・半導体関連株など、景気敏感株に好業績を発表して、買い進まれる銘柄が増えている。日経平均は、ようやく業績相場入りし、上値トライの局面に入ったと考えている。2万円台乗せが予想される。

日本株は配当利回り・PER(株価収益率)から見て割安と判断

 短期的な株価見通しは、外国人次第である。世界的なリスク・オンの流れが続き、外国人の買いが続く間、日本株の上昇が続く。政治不安や円高が復活して、外国人が売れば、日本株は下がる。残念ながら、日本株を動かしているのは、日本人ではなく、外国人だ。

 株は、短期は需給(外国人売買)で動くが、長期はファンダメンタル(企業業績と投資価値)で動く。今日は、日本株が配当利回り・PER(株価収益率:ピー・イー・アールまたはパーと読む)から見た投資価値で、割安かどうかを議論する。

 株価が1株当たり利益の何倍まで買われているかを示す。倍率が低いほど、利益から見て、株価が割安と判断される。今日は、個別の銘柄のPERではなく、東証一部全体の平均PERについて、分析する。

 結論から言うと、配当利回り・PERから見て、日本株は割安と判断している。

日本の長期金利(10年もの新発国債利回り)と東証一部予想配当利回りの推移:1993年5月~2017年5月(8日まで)


注:楽天証券経済研究所が作成

 1993年当時、長期金利が5%近くの時、東証一部配当利回りは1%未満だった。この時、長期国債は割安で、日本株は割高だったと言える。ところが、現在、長期金利はゼロまで低下したが、配当利回りは2%まで上昇している。今は、長期国債が割高で、日本株が割安と判断している。

 東証一部の平均PERは、かつては50倍台に達していたが、近年は、15~17倍で推移している。楽天証券経済研究所の予想ベースで、現在の東証一部平均PERは約15倍だ。PERから見て、やや割安な水準にあると判断している。

東証一部の平均PER推移:年代別ザックリ


注:楽天証券経済研究所が作成

 日経平均は、どこまで上値が見込まれるだろうか?それは、今期(2018年3月期)の企業業績がどこまで拡大するかにかかっている。現時点では、2万1000円辺りまで上値が見込めると考えている。東証一部の純利益が今期13%増加することを前提としている。

 リスクは、世界の政治不安と、円高だ。政治不安が復活し、円高が進むリスクに注意が必要である。政治がらみでネガティブ・イベントが続くと、日経平均が2万1000円に到達する前に下落に転じることもあり得る。

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