NVIDIAは、Deep Learning Institute(DLI)を通じて10万人の開発者を教育する計画を発表した。
NVIDIAにとって、機械学習と人工知能(AI)の分野で開発者をトレーニングする取り組みであるDLIは、これらの専門家を養成する手段であり、いずれはGPUの売り上げ増加につながる可能性がある。
NVIDIAが賭けに出る背景には、調査会社IDCの推計がある。IDCによると、2020年までに、あらゆるアプリケーションのうち80%がAIをコンポーネントとして組み込むようになるという。
NVIDIAのDLIは1年前に設立された組織で、学術機関、企業、政府機関でトレーニングイベントを開催している。DLIはこれまで、Amazon Web Services(AWS)のGPUインスタンス「Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)P2」を利用している開発者1万人以上をトレーニングしてきた。
NVIDIAの開発者向けプログラム担当バイスプレジデントであるGreg Estes氏は、2017年に10万人の開発者をトレーニングするというのは野心的な目標だと認めたが、根強い需要があるので、コンテンツを拡充することで利用者を拡大できると言い添えた。
10万人の開発者をトレーニングする取り組みの一環として、NVIDIAは以下のサービス強化策を挙げている。
- カリキュラムの拡充(自動運転車、ヘルスケア、ウェブサービス、ロボット工学、動画分析、金融サービスの各コースを含む)
- AWSおよびGoogleのQwiklabsを通じて提供するコースや、講師による各種セミナー
- Mayo Clinic、Google、スタンフォード大学など、より多くの研究所でトレーニングを開催
- Caffe2、MXNet、TensorFlowなどのディープラーニング(深層学習)フレームワークをサポート
- 学術的な理論や枠組みをカバーする「DLI Teaching Kit」
- Hewlett Packard Enterprise(HPE)、IBM、Microsoftとの提携
- 「Microsoft Azure」「IBM Power Systems」「IBM Cloud」へのコンテンツの移植
NVIDIA主催のGPU Technology Conference(GTC)2017において、Estes氏は報道陣に向けて、同社が大手各社と提携するのは理にかなっていると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。