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日本株展望

日米株式のモメンタム逆転--日経平均の上値は?

ZDNet Japan Staff

2017-05-12 12:01

今日のポイント

  1. TOPIXをS&P500で割り込んだ相対指数で「日本株の米国株に対する勢い」がわかる。4月以降の外部環境改善とドル円上昇で「日本株のモメンタム改善」が鮮明となってきた
  2. 株価指数ベースの「12ヵ月先EPS予想平均」を日米で比較すると、どちらも最高益を更新する見込み。ただ、日本株の方が業績改善の勢いが強く、相対的な割安感もある
  3. 日経平均の2万円は通過点? 米ダウ平均と為替のシナリオ別に年内の日経平均レンジを占う。「ベストシナリオ」で2万2000円、「リスクシナリオ」で1万8000円割れが浮上してくる

 これら3点について楽天証券経済研究所チーフグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

日米株式市場に「モメンタムの逆転」がみられる

 今週は、地政学リスクの緩和と日米金利差拡大で、為替市場は約2ヶ月ぶりの円安・ドル高が進んだ(11日の東京市場では114円台前半で推移)。年初から4月まで懸念された「円高不安」からの脱却を追い風に、好決算企業を中心に業績見通しの改善や上振れを期待する買いが広がり、日経平均は2万円の大台を伺う動きとなっている。

 日本株の米国株に対するモメンタム(勢い)を示す相対指数(TOPIX÷S&P500指数)をみると、ドル円との相関が強いことがわかる(図表1)。実際、4月下旬から為替が円安方向に転換するなか、同相対指数は50日移動平均線を上抜ける動きを示しており、中期的な視点でみた「日米株式のモメンタム逆転」が鮮明となっている。

図表1:日本株の米国株に対する相対推移


出所: Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(5月11日)

日本株の業績改善期待と割安感に注目

 日本株が米国株に対して優勢に転じた要因として、為替の円安転換をカタリスト(契機)にした業績改善期待と相対的割安感が挙げられる。日本株(TOPIX)と米国株(S&P500指数)それぞれの指数ベースの業績見通しについて、12ヵ月先EPS(1株当り利益)予想(市場予想平均)を4週移動平均したグラフを図表2に示した。重要な点は、米国市場も日本市場も業績(EPS)は史上最高益を更新する見通しとなっており、足元の株式市場堅調が「業績期待相場」である背景がわかる。

 注目したい点は、世界景気回復を背景とした外需(輸出)拡大と円安で、TOPIXのEPS改善見通しが足元で米国より勢いがあることだ。一方、米国の予想PER(株価収益率)がおよそ18倍であるのに対し、TOPIXの予想PERは14.4倍に留まっている。外部環境が悪化し、為替が円高となる場面では、株式リスクプレミアムが上昇してPERを押し下げる現象がみられるが、4月下旬以降はPER拡大を促す投資環境改善がみてとれる。業績見通し改善を加味した割安感では日本株に分があり、当面は日本株が優勢を維持する素地があると考えられる。

図表2:TOPIXとS&P500指数ベースの12ヵ月先EPS予想平均


注:12ヵ月先EPS予想平均=12 months forward looking EPS(Bloomberg集計による市場予想平均)の4週移動平均
出所: Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(5月5日)

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