海外コメンタリー

アナリティクス分野で続く買収の波--各社の狙いを読み解く

Andrew Brust (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子 2017年05月17日 06時30分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 業務ソフトウェアを手がける企業やクラウドプロバイダー、さらにはBIやビッグデータ企業に至るまで、すべてがアナリティクス分野の新興企業の買収に向けて動いている。

 ERPベンダーのInforは米国時間4月25日、クラウド上でBIを手がける企業Birstの買収を発表した。アナリティクス分野では事業再編が続いているようだ。機械学習や人工知能(AI)といった分野の生まれたばかりの新興企業が資金を調達している一方で、BIやビッグデータ分野における独立系企業の数は減少し続けている。

 Inforの買収発表を伝える声明にも、同社の直面している状況が明確に記されている。

 BI企業はアナリティクス用のプラットフォームを提供しているものの、業界のプロセスや潜在的な洞察を理解できていない。アプリケーション企業はプロセスや業界を理解できているものの、データを処理してアナリティクスを実行するためのプラットフォームを有していない。

 両者を結びつけることで、より深い洞察が可能になり、具体的な成果を生み出せるようになる。

 このように考えているのはInforだけではない。データおよびアナリティクス分野における以下の買収に目を向けてほしい。

 共通点が見えてきただろうか?これら3社はすべてSaaSのプロバイダーだ。Salesforceは顧客関係管理(CRM)分野を、Workdayは人的資源(HR)や人的資本管理(HCM)分野を手がけており、Zendeskは顧客サービスや顧客エクスペリエンスに注力し、ヘルプデスクの運用を支援している。Inforやこれら3社は、買収前にはまったく手にしていなかった強力かつ生粋のアナリティクス機能がもたらす恩恵を享受している。

 まだ納得できないだろうか?では、この5月に発表されたProgress SoftwareによるDataRPMの買収に目を向けてほしい。Progressはこの買収によって、自社の業務アプリケーション開発ツールや一連の技術に予測分析とさまざまな認知機能を利用できるようになった。業務ソフトウェアにおけるアナリティクス機能は今日の潮流とも言えるだろう。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

SpecialPR

連載

CIO
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
展望2017
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算