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知覚のトビラ--AIが拓くICTの未来

AIが構造化する超データ社会--「情報」の正体は“パターン” - (page 2)

日塔史

2017-05-18 07:00

「伝達」は“波”

 さらに言えば、「情報コミュニケーション」とは「パターンの交換」であり、その手段は何かしらの「波」に載せるということだ。例えば、「電波」によってラジオ放送は“音声パターン”を、テレビ放送ではさらに“視覚パターン”も送信している。

 そもそも「光」も波であるため、視覚的なコミュニケーションは、「目」というセンサを通じて視覚的なパターンを「光」の波を通じて行っている、と言えるだろう。

 「放射線」も波であり、例えば人間はレントゲンではこの「波」を、体内情報をキャッチするテクノロジとして活用している。良く考えると、電波も光も放射線も全て「電磁波」である。

 波長が短いものからガンマ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、電波、と並ぶ。そのほかにも音波がある。また波が伝わる「媒質」も空気中・水中・地中・ケーブルなど気体、液体、固体に分けてさまざまな切り口で類型化できそうだ。


By Inductiveload, NASA. Translation by t7o7k - Translation from English version, CC0,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15075981

 なお、物理学的には「電磁波」は音波のような疎密波とは異なり「媒質(エーテル)」を必要としないそうだが、地球上での情報コミュニケーションでは真空でない場合を除き何かしらの媒質を通ってくる(音波にとっては媒介経路、電磁波においては制約条件となる)。

 このため、あくまで専門外の立場から思い切って単純化したモデルで考えていきたい(筆者は高校で物理学に挫折した、いわゆる「文系」のため間違いが判明した時点で訂正させていただきます)。

 このような観点で眺めると、人間は、さまざまな感覚器をフルで利用して「波」で「パターン」をキャッチし、時には送り替えしている。そう考えると、ICTのテクノロジというのは「パターン」を「波」で送ることで、その媒質となるものを色々と試してきた歴史と言えるだろう。

 まとめると、コンバージョンしてカオスとなっている人間の情報コミュニケーションは「(1)環境からのパターン(情報)を(2)物理的な媒質(空気やケーブル)を通じて、(3)何かしらの波(電磁波や音波)として、 (4)感覚器(目や耳)によって、(5)脳で認知している」と整理できるのはないか。

 そして(1)~(5)それぞれのレイヤで技術が進展してきたわけだが、今までは特に(1)~(3)を中心としたものが、現在センサやIoT、AIの発達により(4)~(5)も含めて進み始めているのだ。

 次回以降では「人間」同士のコミュニケーションだけではなく、「人間」と「機械」のコミュニケーションがコンバージェンスすること現状を説明する。さらにカオスはさらに広がり「サイバー」と「フィジカル」もコンバージェンス(収束)する可能性についても考察する。

 (注3)2006年にMITのヘンリー・ジェンキンスが「Convergence Culture」を発表したのが始まりと思われ、情報・通信技術・コンピュータネットワーク・メディア・コンテンツなどが相互接続を引き起こす現象を指す。
日塔史(にっとう ふみと)
(株)電通 ビジネス・クリエーション・センター 主任研究員、 (株)電通ライブ 第1クリエーティブルーム チーフ・プランナー、 日本マーケティング協会 客員研究員。
現在、「ヒアラブル」をテーマにソリューションを開発中。 日本広告業協会懸賞論文「論文の部」金賞連続受賞(2014年度、2015年度)。 電通報ほか寄稿・講演多数

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