Dell EMCはこのほか、ファイナンス事業部Dell Financial Servicesを通じて、全てのDell EMCストレージに適用可能な従量課金「Flex on Demand」、データセンター全体をユーティリティのように利用できる「Dell Technologies Transformational License Agreement」も発表した。
Goulden氏にこれら新しい課金モデルについて聞いてみたところ、「クラウドのような購入を望む顧客向け」と位置付けを説明した。「パブリッククラウドかオンプレミスかを迷った時に支払いメカニズムが決定要因となっている場合は、新しい柔軟な課金モデルによりパブリッククラウドと同じになる」と述べ、パブリッククラウド対抗策であることを認めた。どのぐらいの顧客が導入するのかについては予想を避けたが、「この課金モデルはベンダーと顧客との関係が長期的に良好になるので、顧客にこのモデルを奨励する」とした。
このほか、サーバ、ストレージ、スイッチといった各分野でも新製品を多数発表した。サーバでは、会期中大きなニュースとなった14世代のDell EMC PowerEdgeを披露した。Intelとの協業により実現するもので、Xeonの最新のプロセッサを搭載する。
IntelのデータセンターグループプレジデントのDiane Bryant氏も会場に駆けつけ、Dell EMCとの蜜月ぶりをうかがわせた。Bryant氏は「クラウドコンピューテイングが求める性能、セキュリティ、効率性のニーズを満たす」としたが、出荷時期については触れなかった。
ストレージでは、ソフトウェア定義ストレージで14G PowerEdgeをポートフォリオ全体でサポートすること、Dell EMC ScaleIO、ECS(Elastic Cloud Storage)、IsilonSD Edgeなどでもアップデートが行われた。
ストレージアレイでは、オールフラッシュの「VMAX 950F」「XtreamIO X2」、ユニファイドストレージUnityでオールフラッシュモデルとして350F/450F/650Fなどが発表されている。スイッチでは、オープンネットワークのスイッチ製品「S4100-ON」「S5100-ON」を発表した。
これら包括的な製品をサポートするのが、165カ国に6万人規模のサービスとパートナーの専門家で構成されるサービス部隊だ。コンサル、実装、サポート、トレーニング、マネージドサービスを提供できるという。
最後にGoulden氏は、全てのワークロードを支援するという点でクラウド戦略でナンバーワン、製品でも各分野でナンバーワンであり、サービスと課金モデルでこれを強化できる、とDell EMCの戦略を説明して、スピーチを結んだ。