Googleは米国時間5月16日、重要業務のOLTP(オンライントランザクション処理)を伴うアプリケーションに使用できるグローバル分散データベース「Cloud Spanner」の一般提供を開始した。
米ZDNetの取材に対し、Google Cloud製品マネージャーであるDominic Preuss氏は、Cloud Spannerのスケーラビリティと、トランザクションの整合性の高さは、市場に出回っている製品の中でも他に類を見ないもので、2月にベータ版がリリースされて以降、このサービスは「大きな注目」を集めていると語った。
Googleがこの技術の開発を始めたのは2005年のことで、最近9年間は、同社の重要アプリケーションのほとんどをCloud Spanner上で運用しているという。Preuss氏はブログ記事で、Cloud Spannerはすでに幅広い業界で重要アプリケーションに使用されており、これには顧客認証システム、ビジネストランザクション、在庫管理システム、低遅延高スループットを必要とする大容量メディアシステムなどが含まれると述べている。
「Cloud Spannerを利用しているのは、現在提供されているソリューションが提供する機能の上限を超えてしまったユーザーだ」とPreuss氏は述べている。また同氏は、Cloud Spannerのようなリレーショナルデータベースへの移行は、「NoSQL」への以降よりもずっと簡単だ、とも付け加えた。
Preuss氏は、パブリッククラウド事業に力を入れているGoogleにとって、フルマネージドのクラウドデータベースサービスとしてCloud Spannerを提供することは、マネージドクラウドサービスを探している多数の顧客の獲得に役立つと話す。
「顧客がパブリッククラウドの中からGoogleを選択する場合、マネージドサービスの品質と幅広さが鍵になっていることが多い」と同氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。