新しいものを見つけるプロセスを支援し、異なる部門間の連携をサポートする
OktaのCIOを務めるMark Settle氏も、新しくて柔軟な働き方のサポートという課題を認識するITリーダーだ。しかし、助けを得るのは簡単だ。Settle氏によると、テクノロジに精通した現代の従業員たちは、自分のタスクをより効率的に遂行するのに役立つ新しいツールを絶えず探しているという。
「したがって、そうした従業員たちは、CIOであるあなたがビジネスの生産性を高めるのに力を貸してくれる。これまで、テクノロジを見つけるのはIT部門の役割だったが、今では、テクノロジの発見は社内のあらゆるところでなされている。マーケティングなどの重要部署の従業員たちが『Trello』や『Smartsheet』『Workfront』といった新しいコラボレーションやプロジェクト管理ツールを見つけて利用している現状を、われわれは目の当たりにしている」(Settle氏)
アプリの発見が単なる出発点にすぎないことをSettle氏は認識している。同氏によると、社内でのアイデアやツールの交換は限定的になりがちだという。CIOは、従業員が主導するITの変化を受け入れて、その発見プロセスの促進を手助けするべきだ、とSettle氏は話す。ITリーダーは正式な仕組みを確立して、話題のアプリを従業員が提案できるように支援してもいいだろうと同氏は言う。その後、これらのアプリは社内のほかの従業員にも広まるかもしれない。
「人々は仕事と個人的な生活のバランスがますます曖昧になっていることをよく話題にするが、ミレニアル世代が中心となる世界では、曖昧な状態が常態化している。これらの若い従業員たちは、デバイスと責任のバランスをとることに非常に長けている。ミレニアル世代は常にオンの状態にある」(Settle氏)
働き方に対する新たなアプローチは、将来有望なプロフェッショナルだけのものではない。幹部も恩恵を得ることができる。Settle氏はサンフランシスコを拠点にしているが、ロンドンにあるOktaのオフィスで米ZDNetとの取材に応じた。同氏は、2つの場所のオフィスのレイアウトが似ていることに気づいた。いずれも、少人数の従業員たちが働く、仕切りなどのないオープンプランオフィスになっている。サンフランシスコで同氏の使っている一続きのデスクに、最高財務責任者(CFO)、最高執行責任者(COO)、最高経営責任者(CEO)を含む、経営幹部陣が座っている。
「身を乗り出せばCEOと話ができるので、もっと大規模で地理的に分散された企業で働いている場合と比べれば、午前中の10分間ではるかに多くの仕事を処理することができる。経営幹部であるわれわれは日々顔を合わせる。そのおかげで、極めて簡単に共同作業を行うことが可能になっている」(同氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。