GoogleとIBM、Lyftが米国時間5月24日、「Istio」の最初のパブリックリリースを発表した。Istioは、クラウドプラットフォーム上のさまざまなマイクロサービスのネットワークを接続、保護、管理、および監視するベンダーニュートラルな方法を開発者に提供するオープンソースサービスだ。
3社によると、Istioは、分散システム上のアプリケーションベースのマイクロサービスの統合に固有の難題、すなわちコンプライアンスとセキュリティに対処するために開発されたという。
多くの場合、開発者はアプリケーションコードに変更を施すことで、分散システムの諸問題を解決する必要がある。その代わりに、Istioはアプリケーションサービスとネットワークの間に位置する、統一されたインフラストラクチャ層として機能するように設計されている。
IstioプラットフォームはGoogleとIBMの共同オープンソースプロジェクトだが、根幹をなすソフトウェアはLyftの「Envoy」プロキシを使って構築された。Envoyプロキシは、Lyftが社内の運用性の問題に対処するために開発したものだ。
IBMにとって、Istioプロジェクトは、開発者が「IBM Cloud」上のコンテナでよりセキュアなコグニティブアプリを構築および管理する方法の簡素化を目指す同社の取り組みを支えるものだ。マイクロサービスやコンテナが次世代アプリ開発の主役になる中で、同社の取り組みはより時宜を得たものになっている。IBMによると、Istioは企業でセキュリティやポリシー、コンプライアンスの要件を実施するための強力なツールも最高情報責任者(CIO)に提供するという。
現在のIstioのリリースは「Kubernetes」環境を対象としているが、3社は仮想マシンや「Cloud Foundry」など、ほかの環境のサポートも数カ月以内に追加すると述べた。
現在までに、Red Hatが「Red Hat OpenShift」「OpenShift Application Runtimes」、Pivotalが「Pivotal Cloud Foundry」、Weaveworksが「Weave Cloud」「Weave Net 2.0」、Tigeraが「Project Calico Network Policy Engine」で、それぞれ同プロジェクトのサポートを表明している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。