海外コメンタリー

グラフデータベース「Neo4j」開発企業CEOに聞く--IPO、パナマ文書の影響、展望 - (page 3)

Colin Barker (ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2017-05-31 06:30

 心配なのは、市場を乱そうとする企業が見られることです。ほかのデータベースの一部として、簡単なグラフデータベースの機能を提供している企業です。

 それらの企業は、グラフデータベースをサポートしていると主張していますが、できるのは触りの1%だけで、何かを真剣にやろうとしてもできないので、非常に紛らわしい状況になっています。

 これはユーザーを混乱させます。それらの製品を試したユーザーは、最終的にはわれわれの製品を求めるようになるのですが、問題の複雑さが増してきており、今ではユーザーがデータ市場について混乱してしまうところまで行き着こうとしています。

 現時点では、リレーショナルデータベースがどんな用途に向いているかについては、かなり明確に理解されていると思います。ドキュメントデータベースにも適した用途がありますし、グラフデータベースにも適した用途があります。これらは、すべてかなり異なっています。

 市場に混乱が増えることは誰にとってもよくないことですが、大きな視野で見れば、競争はよいことです。

--パナマ文書の報道があったあと、多くの報道機関から関心を持たれたのでは?

 大変な影響がありました。パナマ文書の一件は、雷に打たれたような衝撃でした。コミュニティ全体が、人間の思考に近い形でデータを処理する、今までとは違う方法があることを学びました。

 調査報道とは、点をつなげることです。パナマ文書は、さまざまな形で大きな波紋を投げかけ、わが社は多くの人の関心を呼びました。そこでわれわれは、プログラムを立ち上げました。

 この「Data Journalism Accelerator Program」は、データジャーナリストと関わり、無料で支援するというものです。わが社はこれを非常に重要なことだと考えており、多くの時間とリソースを費やしています。

 今では、フェロー制度もスタートしました。この活動は非常に刺激的です。われわれは完全な手探り状態で進めています。まったくうまくいかないかもしれません。しかしわれわれは、試してみるだけの重要性があると感じています。

--全体的に見て、会社はうまくいっていますか?

 2016年は、多くのことが進展し、多くのことが起こった非常に興味深い年でした。私は今回(Eifrem氏が参加していた「Graph Connect Europe」で)がんやパナマ文書など、いくつかことをお話ししました。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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