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これら2点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
株式投資の代表的スタイルは、2つある。1つは成長株投資、もう1つは割安株投資である。読者の皆様は、どちらのスタイルに近い方だろうか?
窪田氏は、25年の日本株ファンドマネージャー経験がある。投資信託や年金などで20代に1000億円以上、40代後半以降は2000億円以上の日本株運用を担当していた。
窪田氏は、主に割安株への投資で、ベンチマーク(競争相手)である東証株価指数(TOPIX)を大きく上回るパフォーマンスを上げてきた。ただし、割安株だけに投資していると、成長株優位の相場展開になると大負けするので、成長株にも分散投資していた。割安株をコアとして長期保有しつつ、小型成長株で短期売買を繰り返しつつ、鞘をかせぐことを目指していた。
株式投資の初心者の方は、まず割安株投資から開始した方が良いと思っている。大型の好配当利回り株が最初の候補となる。ただし、小型の割安株にも、おもしろい銘柄はいろいろある。
小型株には、値動きの荒いものが多く、売買タイミングが難しい場合がある。特に、人気の小型成長株は急騰急落を繰り返すことがあるので要注意だ。小型株に投資する場合は、企業内容をよく知っているものから始めるべきである。
上の例では、黎明期・急成長期・成熟期がそれぞれ5年続く成長企業をイメージしている。黎明期は、利益はほとんど出ないが、将来の大きな夢がある時期だ。急成長期は、実際に売上高と利益が大きく伸びる時期である。成熟期には増益率が小さくなる、あるいは、利益が伸びなくなる。
こうした成長株を、高値でつかむ(グラフ中の赤矢印をつけたところ)と、株価があっという間に半値になることもある。長期投資では高いリターンが出ていても、投資タイミングが悪いと、大きな損失を出すこともあるのだ。
では、こうした成長株に黎明期から黙って長期投資していればいいと思うかもしれない。確かに、黎明期の成長株に長期投資すれば、最終的には大きなリターンが得られる。選んだ銘柄が真の成長株ならそうなる。
上記の株価チャートは成長株の成功例をイメージしたものだ。黎明期の後に、急成長期が訪れているからである。実際には、黎明期から脱することができず、鳴かず飛ばずのまま、終わる失敗例もたくさんある。成長期入りすることができないことがわかると、株価は暴落する。
真の成長企業を見抜く目があれば良いが、それはとても難しいことだ。窪田氏はファンドマネージャー時代、成長株の候補を絞り込まずに多数の候補企業に分散投資した。急落する銘柄はどんどん損切りしながら、真に成長する企業を絞り込んでいった。「相場は相場に聞く」というやり方である。
小型成長株は、チャートを頻繁にチェックし、強い売りシグナルが出たら、問答無用で売ることを徹底した。成長ストーリーの崩れた失敗企業への投資を放置すると、大きな損失を被るからだ。
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