Hewlett Packard Enterprise(HPE)は最新となる10世代目の「ProLiant」サーバ「ProLiant Gen10」の需要を喚起するのはセキュリティだとしている。
HPEは米国時間6月5日から開催している年次イベント「HPE Discover 2017」で、サーバ製品にシリコンレベルのセキュリティを加える計画を明らかにした。企業や政府を悩ますファームウェア攻撃に対処するのが狙いだ。
HPEは「silicon root of trust」とするものを開発している。カスタムのHPEシリコンとHPE Integrated Lights Out(iLO)ファームウェアとの間を結びつけるリンクであり、感染したファームウェアのコードを実行するのを予防し、自動的に正しいコードを復旧させる。HPEがProLiantベースで展開する業界標準サーバは指紋認証機能も備えており、指紋が合致しないとサーバは起動しない。
新しいsilicon root of trustの保護機能は、暗号化とセキュリティ侵害を検出する技術を統合しているほか、サプライチェーンセキュリティや「Pointnext」セキュリティ評価サービスなどを備えるという。HPEの最高技術責任者(CTO)兼Hewlett Packard Labsのディレクターを務めるMark Potter氏は、「サーバを製造から出荷まで保護する」ことが狙いだと説明している。
これらのセキュリティ強化は、HPEが進めているサーバ分野の見直しの一環となる。これにはソフトウェア定義ツール、柔軟な支払いモデルなども含まれる。HPEはまた、「OneView 3.1」でGen 10サーバプラットフォームをサポートすることも発表している。
最高経営責任者(CEO)のMeg Whitman氏は、2017会計年度第2四半期の業績発表で、サーバ事業の需要減について説明するとともに、ハイブリッドITやインテリジェントエッジ、Pointnextサービスという戦略的な柱に投資を継続すると述べていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。