レッドハットが「Ceph Storage 2.3」発表--NFSに対応

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-06-07 10:45

 Red Hatは、同社のソフトウェア定義ストレージ「Red Hat Ceph Storage」のバージョン2.3をリリースすると発表した。この最新バージョンは、「Ceph 10.2(Jewel)」をベースにしており、新たに「Network File System」(NFS)のインターフェースが導入されるほか、ファイルシステムクライアント「Hadoop S3A」との互換性がサポートされる。またコンテナイメージが提供され、コンテナ環境での利用も容易になる。

 NFSインターフェースは「Ceph Object Gateway」に追加される。これを使用することで、「Amazon S3」のオブジェクトと、NFSのファイルインターフェースの両方から同じデータセットにアクセスできるようになる。この機能は従来のUNIXやLinuxのストレージシステムとクラウドストレージの間にあるギャップを埋めてくれるだろう。新しいNFSのインターフェースは、Red Hat Ceph Storageのマルチサイト機能を使用して、NFSプロトコルでグローバルなクラスタやデータアクセスを使用できるため、ユーザーは長年使ってきたストレージプロトコルを使いつつ、オブジェクトストレージの拡張性、柔軟性、費用対効果を享受することができるようになる。

 またこのバージョンでは、Hadoop S3Aのファイルシステムクライアントとの互換性がサポートされ、Ceph Storageのオブジェクトストアで「Apache Hadoop MapReduce」「Hive」「Spark」などのビッグデータ分析アプリケーションを扱えるようになった。ユーザーはライフサイクル管理やメタデータ管理などのネイティブなオブジェクトストレージ機能を利用できるようになるほか、イレイジャーコーディングによるコスト削減や、コンピューティングとストレージの独立したスケーリングが可能になる。

 また、Red Hat Cephのコンテナイメージが、「Red Hat Container Registry」から提供されることになった。これによって、コンテナ化されたアプリケーションでのCephの導入が容易になる。

 Red Hat Ceph Storage 2.3と同バージョンのコンテナイメージは、2017年6月中に、「Red Hat Customer Portal」および「Red Hat Container Registry」から入手可能になる予定だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]