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日本株展望

どうなる?イギリス総選挙--コミー氏証言

ZDNet Japan Staff

2017-06-08 10:49

今日のポイント

  1. 英選挙は波乱材料になる可能性は低いが、リスク材料として留意が必要
  2. 米国ではコミー前FBI長官の議会証言がある。トランプ大統領を追い詰める証言があるとマーケットに不安が広がる。

 これら2点について楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

6月8日のイベント:イギリス総選挙とコミー前FBI長官の議会証言

 今日は、イギリスとアメリカで注目イベントがある。サプライズ(驚き)なしに終わるか、なんらかのサプライズが出るか、注意を要する。

イギリス下院選挙

 3年後の2020年5月に予定されていた英総選挙が3年前倒しされ、6月8日に実施される。選挙結果は、東京時間で6月9日に判明する見込みだ。

 現在、メイ首相が率いる与党・保守党は、下院議席の51%とわずかに過半数を占めるに過ぎない(筆頭野党・労働党が35%、他14%)。欧州連合(EU)とのブレグジット(英国のEU離脱)条件交渉で強い交渉力を持つためには、与党が議席を伸ばす必要があるとメイ首相は考え、総選挙の前倒しを決断した。

 保守党は当初、ブレグジットに反対していたが、昨年6月の英国民投票でブレグジットが可決されてからは、メイ首相を中心にEUとの条件交渉を進めているところだ。

 きっぱりとEU離脱に切り替えて、強い姿勢でEUと条件交渉を進めるメイ首相の姿を見て、英国民に保守党中心にまとまってEUとの交渉を有利に進めた方が良いとの機運が広がりつつある。保守党の支持率上昇を見て、メイ首相は今、総選挙をやれば勝てると踏み、総選挙前倒しの賭けに出たわけである。

 これと対照的に、ブレグジットを主導したイギリス独立党は、英国民の支持を失い、地方選挙で大敗するなど勢力を縮小している。激しい演説で英国民をブレグジット賛成に導いたファラージュ前党首が、ブレグジット可決後に「自らの生活を取り戻したい」と述べて党首を辞任したことが無責任と言われた。

 ブレグジット交渉は、大衆を煽るだけの政党ではなく、政策遂行能力の高い保守党メイ首相の元で行った方が良いとの判断が英国民の間に広がった。また、第二党の労働党コービ党首にリーダーシップがなく、英国民から人気がないことも、保守党に有利に働いている。保守党が勝利すれば、英国の国益を考えた現実的な条件でのブレグジット実現に進むとの期待が高まる。

 当初は、保守党の大勝で終わるとの期待が高かったが、選挙直前になって、情勢が変わった。第2党の労働党の支持率が上昇し、支持率トップの保守党の差が縮まってきた。6月4~6日にオピニウムが実施した世論調査では、保守党の支持率43%、労働党の支持率36%と差が縮まってきている。

 最近、ロンドンでISテロが数多く起こっているが、保守党が警察官の数を減らすなど、テロ対策を怠ったことが原因との見方が広がり、保守党に逆風となっている。

 万一、第二党の労働党が勝ち、保守党が既存議席(51%)より議席を減らして、過半数を割るようなことがあると、英国経済の先行きに不安が広がり、英ポンド安が進むと考えられる。英ポンドが大きく売られると、円高(ドル安)が進みやすくなり、日本株が売られる要因となる。

 保守党が大勝すれば、英ポンド・英国株が買われる要因となり、日本でも、円安株高が進みやすくなる。保守党が小幅に議席を伸ばす場合は、株式市場への影響は中立となると思う。

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