Microsoftは米国時間6月7日、同社の組織改革を従業員に向けて発表したようだ。それによると、クラウドや人工知能(AI)、データプラットフォームに関連する事業の一部を統合、再編するという。
同社のクラウド&エンタープライズグループのエグゼクティブバイスプレジデントであるScott Guthrie氏と、最近創設されたMicrosoft AI and Research Groupを率いるHarry Shum氏が同日、従業員に向けて組織再編を発表した。複数の情報筋によると、そのほとんどは即日に実施されたという。
今回、クラウドAIプラットフォームを手がける新組織がGuthrie氏によって設立された。同組織はShum氏の直属となり、コーポレートバイスプレジデントであるJoseph Sirosh氏によって率いられる。また同組織は「Azure Search」や「Azure Machine Learning」「Microsoft Bot Framework」「Microsoft R Server」の担当チームや、Algorithms and Data Scienceソリューションチームを統括することになる。
Sirosh氏は、MicrosoftのData Platformグループを率いており、「SQL Server」「HDInsight」「Azure Data Lake」「Azure Cosmos DB」(旧DocumentDB)「Azure Search」「Cortana Intelligence Suite」など、Cloud & Enterprise部門のデータと機械学習に関連する製品とサービスを監督してきた。同氏の現在の担当のうち、SQL Serverなどのデータベースとデータ管理の部分は、Azure担当コーポレートバイスプレジデントであるJason Zander氏に移行し、Zander氏が運営する新設のAzure + Data Platform Groupの一部として、引き続きGuthrie氏の指揮下に入る。
現在、Business Applications, Platform and Intelligence(BAPI)部門を率いているJames Phillips氏は、新設されるBusiness Applications Groupの責任者となり、「Customer Engagement Solutions」(「Dynamics CRM」)が担当に加わる。コーポレートバイスプレジデントである同氏は、「Power BI」「Dynamics ERP」製品シリーズ、「PowerApps」「Microsoft Flow」「Azure Portal」、および「SQL Server Reporting and Analysis」サービスを監督している。
情報筋によると、Dynamics CRM部門を率いてきたJujhar Singh氏は、詳細はわからないがMicrosoft内の新しい任務に移ることになる。2カ月間は現在のコーポレートバイスプレジデントにとどまり、「Dynamics CRM」の現在のリリースがパブリックプレビュー版に向けて順調に進むように協力する。
Azure Growth + Ecosystems担当コーポレートバイスプレジデントであるCharlotte Yarkoni氏は、「Azure Marketplace」と「AppSource」が担当に加わる。現在は、開発者や法人、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)などのパートナーをより多く「Azure」に移行させることに力を注いでいる。
MicrosoftのDeveloper Evangelism(DX)チームでも、複数の異動が進められている。DXの責任者だったSteve Guggenheimer氏は5月10日付けの公式ブログで、任務が変わって、Shum氏の下で働くことになると明らかにした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。