ハイブリッドITをシンプルにーー最新プロジェクトを披露
最後は、HPE Discoverでお披露目となった「HPE Project New Stack」だ。
「ハイブリッドITを管理するためには、ハイレベルでのコンポーザブル性(コンポーザビリティ)が必要」とLewis氏。パブリック/プライベートクラウドの資産、さまざまなワークロードの種類、ベアメタル、コンテナ、仮想マシンなどがあり、これらの上にあるアプリケーションをオーケストレーションする必要がある。
「単に柔軟なサービスを構築するのでは不十分。どうやってハイブリッドIT環境を管理するのか。顧客は課題に直面している」とLewis氏は背景を説明する。このようなことから、Project New Stackは”Synergyの先”とLewis氏は位置付ける。
「複数のパブリッククラウドをサポートし、プライベートクラウドをサポートし、ハイブリッドITの状態をモニタリング、管理、最適化できるオープンなプラットフォームだ。これは大きな差別化になる」(Lewis氏)。
具体的には、流動性のあるオンプレミスとパブリックのリソースプールに対してコンサンプション主導のオーケストレーション、そして詳細な洞察を提供する。ITや事業部は継続的にコラボレーションでき、オンプレミス、クラウドの”正しいミックス”を常に最適化できるという。提供はアプライアンスとユニファイドコントロールプレーンの形をとり、既存の管理ツール「OneView」と併用する形を想定している。
独自調査によると、パブリックまたはプライベートクラウドでワークロード実装の承認を得るのに要する期間として75%が「一種間以上」、「3週間以上」という開発者は25%もいたとLewis氏。New Stackはセルフサービス形式となり、迅速に実装が可能となる。
開発者はどこでワークロードが動いているのかを気にすることなく、必要な作業を実施できるほか、自分のアプリケーションを迅速に市場で展開できるマーケットプレイス機能も予定しているという。
New Stackのインサイトダッシュボード。どこのデータセンターを使っているのかやコストの追跡が可能。
New StackはHPE Discoverでテックプレビューとなり、2017年秋にベータ顧客向けに提供する。その後製品化する予定で、正式名称もその段階で決定するとしている。