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日本株展望

米利上げ実施--大手銀行株に追い風?

ZDNet Japan Staff

2017-06-15 11:04

今日のポイント

  1. 米FRBは14日、事前の市場予想通り0.25%の利上げを発表。同時に、米国債保有額を縮小する方針も発表。イエレン議長は「早期の縮小着手もあり得る」と発言。事前の市場予想よりもタカ派トーンの政策方針と言える。ところが、同日発表された米景気指標が弱かったため、米長期金利に上昇圧力が働かず、市場はタカ派トーンのFOMCに懐疑的な反応となった
  2. 3メガ銀行株は「金利連動株」。FRBの資産縮小が開始して日米で長期金利が上がれば、株価に追い風となる。ただ、長期金利が上がらないと株価の上値が重くなる。3メガ銀行は、長期金利ゼロでも数千億円の純利益を稼ぐ力があり、好配当利回り株として長期投資する価値があると判断している

 これら2点について楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

米FRBがタカ派トーンの政策方針を発表したが、市場は懐疑的

 米国時間6月14日(日本時間では15日早朝)、米金融政策決定会合(FOMC)で0.25%の利上げが発表された。事前の市場予想通りで、サプライズ(驚き)は全くない。FOMCメンバーによる予測(中央値)では、年内にあと1回、0.25%の利上げが見込まれている。

 同時に、将来、米FRBの資産(米国債)保有額を縮小する方針も発表された。イエレン議長は、記者会見で比較的早期の資産縮小もあり得ると言及した。利上げによって短期金利が上昇しているものの、最近、長期金利は低下しつつあるが、FRBが米国債の保有額縮小を始めれば、長期金利にも上昇圧力がかかる可能性がある。

 その意味で、市場予想よりもタカ派(金融引き締めに積極的)トーンととれる政策方針と言える。

 ただし、同日発表された米国の景気指標が弱かったため、市場は、タカ派トーンの政策方針に懐疑的な反応となった。FOMCの結果が発表される前に、5月の米消費者物価指数(CPI)が予想外の前月比0.1%減と悪化したことが発表され、また、小売売上高も低調であったことから、ドル円は14日のNY市場で一時1ドル108.83円まで円高が進んだ。その後、タカ派トーンのFOMC結果が発表されて、15日の日本時間午前7時には109.58円まで円安に戻った。

日本の大手銀行株を見直し

 銀行株は、株式市場で「金利連動株」と見なされている。長期金利が上がると株価が上がり、金利が下がると株価が下がる。長期金利が下がると、銀行の預貸金利ざやが縮小する懸念が強まり、長期金利が上がると、銀行の利ざやが改善する期待が出るので、それに単純に銀行株が反応している。日本だけでなく、世界中の銀行株が近年は金利連動株となっている。

 日本の大手銀行株は2008年以降、長期金利の低下とともに売られてきた。日経平均を大幅に下回るパフォーマンスとなっている。

日経平均と3メガ銀行株の値動き比較:2007年1月~2017年6月(14日まで)

日経平均と3メガ銀行株の値動き比較:2007年1月~2017年6月(14日まで)
注:2007年1月末の株価を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成

長期金利(新発10年国債利回り)推移:2007年1月~2017年6月(14日)まで

長期金利(新発10年国債利回り)推移:2007年1月~2017年6月(14日)まで
注:楽天証券経済研究所が作成

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