サーバー製品本部長の中井大士氏によれば、これまでHCI製品の用途は、3~4ノード程度のシステムが稼働する大企業の地方拠点あるいは中小規模企業の仮想化基盤か、大企業のデータセンターでは仮想デスクトップ基盤(VDI)のシステムばかりだった。HPEは前者の市場で一定のシェアを確保しているものの、後者の市場は苦戦してきたという。
中井氏は、「SimpliVityによって拠点や中小企業ならシステムをさらに集約でき、データセンターならVDI以外のシステムの仮想統合が可能になるので、HCI分野でHPEのプレゼンスを広げていきたい」と語った。
今回の新製品は、旧SimpliVityのラインアップではハイエンドにあたり、今後はより小規模な環境に対応したミッドレンジ/スモールレンジのモデルや、HDD/SSDのハイブリッドストレージモデルなども順次投入していくという。
ハイパーコンバージドインフラは、ハードとソフトの組み合わせから集積化が進む
ここ数年で、仮想統合されたオンプレミスのITインフラをIaaSなどのパブリッククラウド環境へ移行する企業が出始めている。一方で新製品はオンプレミス向けとなり、この点について本田氏は、「クラウド化の流れは否定しないが、オンプレミスと組み合わせたハイブリッド利用がメインになるので、新製品はこれからのニーズに応えられる」と説明した。