Windows 10

Windows 7サポート終了に向けWindows 10への移行を強調--マイクロソフト - (page 2)

阿久津良和 2017年07月10日 07時30分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

Fall Creators Updateはセキュリティ対策をさらに強化

 それでもWindows 10の法人向け展開は比較的順調のようである。日本マイクロソフトは昭和シェル石油やソフトバンク・テクノロジーといった発表済みの導入事例に加えて、新たにイオンを追加した。同社はエンドポイント経由の情報漏洩リスクを軽減し、Windows as a Services(WaaS)ビジョンによる最新の脅威へ対抗するWindows 10の姿勢に共感し、グループ約4万5000台のクライアントPCをWindows 7からWindows 10へ移行を開始する。

 さらに今後はWindows 10とOffice 365 ProPlusに関するサービスモデルも改善することを明らかにした。これまで両者はリリース時期やサポート期間が食い違っていたが、今後は両者を3月および9月の年2回リリースを予定する。また、サポート期間も両者のリリース日から18カ月間に統一した。

 なお、Windows 10の更新プログラムなどはサイズの大きさが問題視されていたが、現在のWindows 10 バージョン「1703」で差分システムを導入し、2017年9月リリース予定のFall Creators Updateでは、35%のサイズ縮小を予定している。日本マイクロソフトは「これらの改善により、顧客は導入計画やアップデートの目安をつけやすくなる」(浅田氏)という。

 日本マイクロソフトはウェブサイト上で製品のサポート期間を確認する「Microsoftサポートライフサイクル」を用意している。例えばWindows 10 Enterpriseで検索した場合、メインストリームサポート期間は2020年10月13日、延長サポート期間は2025年10月14日と示される。これは同サイトがWaaSの概念に合致していないためだ。この点を同社に訪ねたところ、時期は未定だが分かりやすい改善を加えると説明している。

 Fall Creators UpdateではWindows 10の展開やセキュリティを強化する多数の機能が搭載される予定だ。Microsoftが推奨するワークフローに基づいたアップグレード施策をサポートするWindows Analytics Upgrade Readinessや、企業内デバイスの更新プログラム適用状況やセキュリティ設定をクラウド上で把握するWindows Analytics Update Compliance、デバイスのハングアップ状況などを確認し、アドバイスなどを提供するWindows Analytics Device Healthが新たに加わる。

 現時点では提供方法などは未定だが、Upgrade ReadinessやUpdate Complianceは無償利用可能を予定している。

 セキュリティ面はこれまでマルウェア対策ソフトとして認知されていたWindows Defenderが「今後はセキュリティ製品のブランド名として置き換わる」(日本マイクロソフト クラウド&ソリューションビジネス統括本部 Windows&デバイス営業本部 Windows営業部 テクノロジースペシャリスト 大田卓也氏)。

 セキュリティ案件の検出や調査、マルウェアの封じ込めとエンドポイントの修復を行うEDR(Endpoint Detection and Response)として、Windows Defender ATP(Advanced Threat Protection)は後述するWindows 10の機能と連携したイベント確認や操作が可能だ。


Windows Defender ATPのデモンストレーション。左上のPCはマルウェアに感染してしまうが、情報は即時クラウドに上げられ、約30秒後には別PCで同じファイルをブロックする

 OSレベルではHyper-Vコンテナを使ってウェブブラウジングの安全性を担保する「Windows Defender Application Guard」を新たに実装する。具体的にはMicrosoftやIT管理者が管理するリストを元に、安全ではないWebサイトにMicrosoft Edgeを使ってアクセスする際に稼働し、終了時はCookieなどを破棄する仕組みだ。

 日本マイクロソフトは「インターネット分離やRemoteAppを1台のPCで実現する機能」(大田氏)と説明していた。また、Windows Defender Exploit Guardは、Microsoftが以前リリースしていたMicrosoftの脆弱性緩和ツール「EMET(Enhanced Mitigation Experience Toolkit)」と同等の設定項目を、Windows Defenderセキュリティセンターに追加するというもの。データ実行防止(DEP)や制御フローガード(CFG)といった設定が、OS全体やアプリケーションごとの設定が可能になる。


危険と思われるWebサイトにアクセスする際は、Hyper-Vコンテナを使って閲覧。セッション終了後にファイルや閲覧情報などをすべて破棄する

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SpecialPR

連載

CIO
教育IT“本格始動”
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft Inspire
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]