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日本株展望

バリュー始動? 金融株上昇--北朝鮮リスク再燃 - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2017-07-05 12:10

長期金利上昇、バリュー(割安)株物色が続くか現時点で不透明

 FRBとECBがタカ派姿勢を示していることを受けて、欧米で長期金利が上がったが、上昇幅はまだ大きくはない。現時点で、長期金利が上昇トレンドに入ったと判断することはできない。

 長期金利上昇によって欧米で株式が大きく下がると、FRBもECBも金融引き締めを続けることが難しくなる。長期金利が上昇しても株が崩れないほど、欧米の景気と企業業績が力強く拡大する必要があるが、世界の政治・経済には不透明要因が多く、そこまでの力強い回復は、現時点で見込みがたいところである。

バリュー相場が長続きしなくても、日本の3メガ銀行は長期投資対象として魅力的

 3メガ銀行の利益は、長期金利が低下すると、どんどん減るわけではない。実際、日本の長期金利が一時マイナスまで落ち込んだにもかかわらず、安定的に数千億円の純利益を稼ぎ続けている。

3メガ銀行の連結純利益推移:2014年3月期(実績)~2018年3月期(会社予想)

3メガ銀行の連結純利益推移:2014年3月期(実績)~2018年3月期(会社予想)
出所:2018年3月期予想は会社予想、三菱UFJは会社目標。各社資料より楽天証券経済研究所が作成

 3メガ銀行は、長期金利がゼロになった現在でも、年間数千億円の純利益を稼ぐ力がある。金利が低下すると株式市場で銀行株が投げ売りされるが、3メガ銀行に限っていうと、それは投資家の誤ったイメージによるものと考えている。

 3つの多角化によって、3メガ銀行はマイナス金利下でも高収益を維持している。

  1. ユニバーサルバンク(証券や信託などの併営)

    3メガ銀行は、商業銀行だけでなく、投資銀行や証券、信託、リース、消費者金融などに収益基盤を広げている。

  2. 与信先の多角化(大企業だけでなく、中小企業や個人に与信を拡大)

    3メガ銀行は、預貸金スプレッドが相対的に大きい中小企業や個人向けの与信を拡大することで、長期金利がゼロでも利ザヤ確保を目指している。

  3. 海外業務の拡大

    3メガ銀行は、利ザヤの厚い海外での与信を拡大することで利ザヤを維持している。

 3メガ銀行株は、世界の長期金利上昇が続かず、バリュー相場が長続きしなければ、株価の上昇は見込めなくなる。ただ、株価は割安で、4日時点の予想配当利回りは、三菱UFJ FGが2.4%、三井住友FGとみずほFGは3.6%ある。好配当利回り株として長期投資していく価値があると考えている。

海外展開の進んでいる金融株は魅力的だが、国内に留まる金融株は投資魅力低い

 近年、小売りや食品、金融など、かつて内需株と見られていた業種で、海外に進出する企業が増えている。小売りや食品では、海外展開で成功し、海外で成長するビジネスモデルを確立すると、投資家の評価が高まり、株価が株価収益率(PER)などの株価指標で高い水準まで買われるようになる。

 金融株については、海外進出していてもしていなくても関係なく、全般に株価は割安水準に放置されている。3メガ銀行については、海外での利益拡大が軌道に乗りつつあることが投資家に理解されるようになると、株価評価がもっと高まると予想している。

 同様に、東京海上HD(8766)やオリックス(8591)など、海外展開が進んでいる損害保険やノンバンクにも見直し余地があると考えている。

4日の日経平均は北朝鮮リスクが嫌気され反落

 4日の日経平均は、日米の製造業景況改善を好感して上昇して始まったが、場中に「北朝鮮が今日、重大発表をする」というニュースが流れてから下落に転じ、前日比23円安の2万32円で引けた。

 同日、北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功したと発表した。真偽は不明ながら、米国まで届くミサイルを保有した可能性もある。4日は米国は独立記念日で休場だが、あえて米国の記念日に、挑発的な発表を出したと考えられる。

 米国が北朝鮮に対し、すぐに軍事行動を起こす可能性は低いと考えられるが、東アジアの地政学リスクは今後もくすぶり続け、日本株の上値を抑える要因となる可能性がある。

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