プラットフォーム指向の企業がどんどん力を付けるとともに、エンタープライズAPIに対する興味が高まっている。その先にある最新の動向は、データとアナリティクスだ。
オンラインプロバイダーと実店舗を運営する企業の事業統合という事例が増えてきている。AmazonによるWhole Foods Marketの買収もその一例だ。食料品の仕入れ/配達サービスの先には、購入した商品のピックアップサービスから、ドローンによる当日配達サービスに至るまでの果てしない可能性が広がっている。
またこの買収は、あらゆる業界の枠を越えた新市場を形作っているもう1つのトレンドも象徴している。それは、プラットフォーム指向の大企業の興隆だ。ここでのプラットフォームとは、サービスの消費と生成、そしてその導管となるクラウドやAPIを指している。こうしたプラットフォームによって、技術やプロセスが企業の垣根を越えて広がり、ネットワーク効果を伴ってイノベーションと機会が生み出されていく。
Amazonは、「Amazon Web Services」(AWS)の機能を利用するための「Amazon API Gateway」や、オンライン小売り業のアフィリエイト向けの「Product Advertising API」といったリソースを活用し、こういったAPIへの流れをうまく主導してきている。Joshua Seiden氏はMarketWatchの記事で、AmazonがWhole Foods Marketの買収を成功させるだろうとし、それはAmazonが小売業を理解しているためではなく、Eコマースを理解しているためでもないと述べている。Amazonは、プラットフォームであるがゆえに成功するだろうというわけだ。
世界に向けてプラットフォームを開放し、世界からイノベーションとネットワークの成長を得られるようにする方法こそが、オープンなAPIなのだ。