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日本株展望

朝鮮半島危機再び? 有事リスクに備える投資は

ZDNet Japan Staff

2017-07-07 11:25

今日のポイント

  1. 北朝鮮によるICBM発射で朝鮮半島情勢の緊張が高まる。プット・コール・レシオの上昇は投資家が警戒感を高めていることを示す。リスク回避の円高進めば株価は下落へ
  2. 中国の習近平国家主席は、秋の共産党大会まで朝鮮半島の混乱を避けたい。ただ、米国の出方はトランプ大統領次第。米防衛関連銘柄群の優勢は当面も続きそう
  3. 有事リスクに備える「ドル建ての金買いとタイミングをずらしたドル売り」は有効か。日本でも「国防力の強化」を意識し、防衛関連銘柄の株価が回復傾向を辿る可能性がある

 これら3点について楽天証券経済研究所チーフグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

再び地政学リスクが日本株の暗雲に

 今週の東京市場では、米国の独立記念日(7月4日)をめがけて北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したことで再び地政学リスクに対する警戒感が広まった。米国の景況感改善と長期金利反発を契機としたドル円の安定が下支えとなっているが、日経平均は2万円を割れ上値の重い展開となっている(7月6日時点)。

 図表1でみる通り、日経平均ベースのプット・コール・レシオ(PCR)は急上昇し、投資家の不安心理が強まっていることを示している。

 PCRは、オプション市場における相場観の強弱をはかる指標(プットの売買代金(5日平均)÷コールの売買代金(5日平均))で、同レシオの上昇はプット(売る権利)のコール(買う権利)に対する需要増加、すなわち「株価下落に対する警戒感の強まり」を示す。こうした事象は、今年の春に朝鮮半島情勢が緊迫化した場面と同様で注意を要する。

図表1:日経平均とプット・コール・レシオの推移

図表1:日経平均とプット・コール・レシオの推移
出所: Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2017年7月5日)

有事リスクに備える投資を考える

 トランプ政権の意向を受けたヘイリー米国連大使は5日、国連安全保障理事会の緊急会合で、北朝鮮による核ミサイル開発計画を阻止するため「やむを得なければ軍事力を行使する用意がある」と警告した(ロイター報道)。地政学(有事)リスクの高まりで5日の米国市場では防衛関連株が優勢となった。

 そもそもトランプ大統領は、昨年の大統領選挙中から「強いアメリカ」を標榜。大統領就任後は来年度予算案での国防費増額を提案した。従って、昨年11月の大統領選挙以降、「S&P航空宇宙・防衛関連株価指数」は市場平均(S&P 500指数)をアウトパフォームしている(図表2)。

 実際に軍事衝突が起きるか否かは不明だが、その場合の相場展開は想定可能だ。一般的に、有事に向け緊迫度が高まると金相場が上昇し、リスク回避の円買いでドル円は下落。外国人投資家は朝鮮半島に近い日本株を売る可能性がある、その後(有事の行方や日本経済への影響次第だが)、「米軍事力の強さを再評価する動き」を反映し、米ドルも米国株も上昇。日本株も持ち直すと期待している。

 有事リスクに備え金を買う場合、為替が円高となれば「円換算の金」のリターンは抑えられる。そこで、金に投資する場合は、米国上場のドル建てETF(例:GLDなど)を購入する方が良いかもしれない。

 有事で金が上昇した局面ではいったんドル建て利益を確定。その後、状況が安定化し、為替がドル高・円安に戻ってから(タイミングをずらして)ドルを円に換金した方が得策と考えられるからだ。

図表2:米国の航空宇宙・防衛関連株価指数

図表2:米国の航空宇宙・防衛関連株価指数
出所: Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2017年7月5日)

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