デル、新VDIソリョーション発表--中小企業向けなど

Asha McLean (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-07-10 12:01

 Dell Inc.は米国時間7月6日、クラウドコンピューティング関連のデスクトップ仮想化スイート分野における新製品を複数発表した。これら新製品によって、デジタル変革を目指す企業が仮想デスクトップインフラ(VDI)の配備や設定、管理をより容易にできるようにするのが狙いだ。

 同社は5月に開催した「DELL EMC World 2017」で発表した一連の製品に加えて、新たに4製品を発表した。そのうちの1つが「Dell EMC XC Xpress for VDI」アプライアンスだ。中小企業はこれにより、Nutanixベースの環境を配備、管理できるようになる。

 同製品はサーバインフラとストレージインフラ、仮想化ソフトウェア、クラウドバックアップを組み合わせたものだ。

 今回の発表に先立ち、Dellのクラウドクライアントコンピューティングを担当するバイスプレジデントであるJeff McNaught氏は米ZDNetに対して、同社は従業員数が数千人規模の企業をターゲットに据えていたが、中小企業のニーズに応える機会を手にしていると認識するに至ったと述べた。

 7月20日から提供が開始されるXC Xpress for VDIは、従業員数が100~500人の中小企業をターゲットとしており、1シートあたり100ドルという価格設定になっている。この製品は3ノード構成からとなっており、アプライアンスの追加によって4ノードまで拡張できる。またDellによると、同製品はCitrix SystemsやMicrosoft、VMwareのハイパーバイザやブローカ技術をサポートするという。

 McNaught氏によると、この製品はDell Technologiesの製品群の隙間を埋めるものになるという。

 またDellはXC Xpress for VDIの他に、「Windows 10 IoT Enterprise」を搭載した「Dell Latitude 3480」モバイルシンクライアントと、Dell Wyseのシンクライアント向け最新版OSであり、高度なウイルス対策が施された「ThinOS 8.4」(リモートディスプレイプロトコルである「VMware Blast Extreme Protocol」が新たにサポートされている)、Wyseのシンクライアント配備を管理/監視できる新たな「Wyse Management Suite」ソフトウェアも発表した。

 なお、Latitude 3480モバイルシンクライアントは7月19日から販売が開始される予定であり、価格は799ドルからとなっている。

 McNaught氏によると、同社のVDIユーザー層を大きく分けるといくつかの業界に分類され、教育分野ではネットいじめの抑止や試験結果の改ざん防止が、ヘルスケア分野では電子カルテの保護が、地方行政府や銀行、小売店といった分野ではクレジットカード情報をはじめとする個人情報の保護が主な焦点になっているという。

 McNaught氏が米ZDNetに語ったところによると、規制の厳しいこれら業界における同テクノロジの導入は主に、ユーザーが柔軟性を要求しており、そういった柔軟性が同テクノロジによって実現されるためだという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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