Let's Encryptが、ワイルドカードセキュリティ証明書の発行を2018年初頭より開始する。
Let's Encryptは、これまでに1億件以上の無料証明書をオンラインで発行している。発表によると、ウェブマスターや開発者は2018年1月にはワイルドカードセキュリティ証明書を利用できるようになるという。
ワイルドカード証明書は従来のTLS証明書と同様に機能するが、単一の証明書で1つのドメインと無制限のサブドメインのセキュリティを確保できるため、より短時間で導入することが可能だ。
ワイルドカードオプションは、Let's Encryptコミュニティーで最も要望の多い機能の1つである。Let's Encryptも、「HTTPSの導入を簡素化できる事例がある」としている。
「ワイルドカードを提供することで、100%のHTTPS化を目指すウェブの進歩が加速するとわれわれは期待している」(Let's Encrypt)
ワイルドカード証明書は、Let's Encryptの「ACME v2 API」エンドポイントを通して提供される。ただし、まずはDNS経由のベースドメイン認証のみをサポートする予定だ。
ISRGのテクニカルアドバイザーであるIvan Ristić氏は、「ワイルドカードの提供が発表されたことで、Let's Encryptを利用したいと考えている組織は、証明書発行プロセスを完全に自動化できるようになる。これは非常に画期的なことだ。手動での操作が不要になり、完全に暗号化されたウェブという目標の達成がさらに促進されるからだ」と述べた。
Let's Encryptは2017年4月、Let's Encrypt無料証明書プログラムが4カ月のテストを経てベータ段階を終了することを発表した。テスト期間中、世界の約300万のウェブサイトに150万件のHTTPS証明書が発行された。
提供:Christopher Schirner
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。