#6:文化のすり合わせを模索しない
GartnerのShort氏は、ITプロバイダーも同様にビジネス組織だと述べている。プロバイダーとの真のパートナー関係を樹立したいのであれば、相手を知るための時間を捻出してほしい。「すべてのパートナーシップはリレーションシップでもある」と指摘する同氏は、「それは重要な関係であるかもしれないし、そうでないかもしれない。つまり、あなたの組織におよぼす重要性に応じてその関係を適宜、調整する必要がある」と述べたうえで、こういった関係における組織自らの責任を放棄しないようにすることも重要だと付け加えている。
Mullen氏によると、文化のすり合わせは、技術のすり合わせや価格のすり合わせと同じくらい重要だという。また同氏は、「あらゆる関係において、障害は避けて通れない事象と言える。組織における成功とは障害がないことではなく、いかにして力を合わせて障害を乗り越えていくのかということだ」と述べるとともに、「ともに望み通りの成果を手にするうえで、特に将来的な協業に向けて契約上の関係を越えた関係を樹立するために、文化のすり合わせがいかに大事であるのかを皆に考えてもらいたい」と付け加えている。
#7:後方互換性を提供しないベンダーを選択する
Forrester Researchのバイスプレジデント兼主席アナリストであるBoris Evelson氏によると、業務上のテクノロジや、アナリティクス、人工知能(AI)は日進月歩で進化しているため、特にBI関連の製品やサービスについて、ベンダーが継続的で途絶えることのないアップグレードを提供し、100%の後方互換性を常に保証するとともに、顧客側にアップグレードやコンバージョンの作業を課さないよう企業は要求するべきだという。
#8:パートナーシップで実現できることの範囲を狭めてしまう
Mullen氏によると、社外ベンダーとの関係には交渉という作業も含まれるが、「交渉を関係の基礎にするという前提を置いてしまうと、価値にまつわる対話は最小限度の共通項に絞られてしまう」という。そうではなく、業務上の問題を基礎にする一方で、解決しようとしているものに対する新たな観点を提供できるような道をパートナーとともに模索するべきなのだ。Mullen氏は、これによって関係に斬新かつ創造的な発想の余地も生み出されると述べている。