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日本株展望

2月決算小売業の第1四半期業績を総括

ZDNet Japan Staff

2017-07-13 10:06

今日のポイント

  1. 2月決算小売業大手の第1四半期決算がほぼ出揃った。小売業大手には最高益更新を見込む企業が多く、注目できる
  2. 小売業大手はバリュー相場に弱い。足元、バリュー優位の流れが出ていて、小売大手は上値重いが、先行き、グロースの流れに戻れば、再びパフォーマンスが良くなる期待がある

 これら2点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

大手小売業には今期最高益更新を予想する企業が多い

 いよいよ3月期決算企業の第1四半期(4~6月期)決算発表が本格化する。やや膠着色の出ている日経平均の先行きに影響するので、注目される。一足先に、2月期決算の小売業の第1四半期(3~5月期)業績がほぼ出揃っている。

 小売業というと、「少子高齢化が進む日本の内需産業で、成長性が期待できない」というイメージを持つ人が多いと思う。ところが、意外にも大手小売業には、最高益を更新中の銘柄がたくさんある。

 以下の表は、2月決算小売業大手7社の第1四半期業績を示している。この7社のうち5社(ABCマート、良品計画、ニトリHD、セブン&アイHD、しまむら)は、会社予想ベースで2018年2月期に営業最高益を更新する見込みだ。

2月決算小売大手7社の連結営業利益:通期予想と第1四半期実績

2月決算小売大手7社の連結営業利益:通期予想と第1四半期実績
出所:各社決算資料より作成。進捗度は、第1四半期の営業利益が通期計画の何パーセントに当たるか示す

 専門分野でプライベートブランドを増やし、シェアを伸ばす専門店が多いほか、海外での利益拡大が軌道に乗ってきた会社もある。小売業は意外な成長産業となっている。

進捗率の低い会社は通期目標が未達になるリスクも

 第1四半期(3~5月)の営業利益で通期計画の何%まで達成したか示すのが、進捗率である。上の表は、進捗率の高い順に並んでいる。季節要因もあるので、一概には言えないが、第1四半期で通期計画の25%達成できていれば、計画達成に妥当なペースと見ることができる。25%より低い企業は、通期計画が達成できるか、今後を注意深く見ていく必要がある。

小売業大手はバリュー相場に弱く、グロース相場に強い傾向

 小売業は30年前、景気敏感セクターだった。時価総額大手に景気の影響を受けやすい百貨店が入っていたからである。

 ただし、今、百貨店の多くは時価総額上位から姿を消した。代わって、靴やカジュアル衣料品、住居製品などの日用品を扱う専門店、食品・飲料の比率が高いコンビニが上位を占めている。その結果、小売業は、景気変動の影響を相対的に受けにくい“ディフェンシブ”業種と見られるようになってきた。

 小売業大手には、ディフェンシブで最高益を更新中の銘柄が多数ある。結果として、小売業はグロース(成長)株として動く傾向がある。グロース優位の相場に強く、バリュー(割安株)優位の相場に弱い傾向がある。

 今年は5月までグロース優位の相場が続いてきたが、6月中旬以降、バリュー優位の流れが出始めている。その結果、小売業大手の株価は足元、上値が重くなっている。

 目先、小売業大手の株価は、上値の重い展開が続く見込みだ。ただ、最高益を更新していく見通しの企業については、グロース優位の相場に戻ったときに、株価のパフォーマンスが良くなる期待もある。中長期的に、最高益更新の続く小売株に一定の投資を持つことは意味があると思う。

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

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