SNS時代のマーケティングに欠かせない“インフルエンサー”の存在 - (page 2)

Eileen Brown (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2017-07-20 06:45

 スポンサーの獲得を目的とした偽のフォロワーアカウントが存在しているにもかかわらず、ブランドは先を争うようにして、1万人を超えるフォロワーがいるユーザーをインフルエンサーとして採用している。

 カリフォルニア州ロサンゼルスに拠点を置くテクノロジ企業engage:BDRはこのトレンドに着目し、Instagram上でニッチなマーケットセグメントに向けたブランドの浸透に活用できる「IconicReach」というプラットフォームのベータテストを実施している。

 このプラットフォームを用いることで、ブランドはマイクロインフルエンサーを獲得するとともに、複数のリレーションシップを同時に管理できるようになる。小規模ながらもコアなファン層を狙うという戦略は、大きなメリットを生み出せる可能性がある。ただ、その管理は難しくなる場合もある。

 また、インフルエンサーマーケティングにはデメリットがまったくないというわけではない。新たなインフルエンサーを獲得する過程で、失敗をしでかしてしまう場合もしばしばある。

 「Dove MEN+CARE」の広告を手がけるある代理店は、父の日キャンペーンにおけるインフルエンサー候補として、MTVの元ビデオジョッキー(VJ)であり、現在はブランド向けソリューションという、同業とも言うべき仕事を手がけているColtrane Curtis氏に対して「荒らし」とも思えるようなぶしつけなリクエストを何度も送りつけ、インフルエンサーになってもらおうとしたという

 そのリクエストはあまりにも頻繁であり、迷惑に感じたCurtis氏はその内容と自らの返答のスクリーンショットを撮り、Instagram上で同氏の2万4000人のフォロワーに向けて公開した。

 インフルエンサーになってほしいと依頼する際に、このような態度で人に接するのは明らかに間違っている。Curtis氏も述べているように、インフルエンサーは血の通った人間なのだ。ブランドはインフルエンサーをコモディティや、無給で雇えるスタッフのように扱わないようにしなければならない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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