事業会社で取り組むデータ分析の実際

データ分析部門がサイロ化された組織の媒介になる--LINE Fukuoka

伊藤徹郎

2017-07-28 07:00

 データ活用を先進的に進めている企業担当者に、「どのようにデータ活用を推進しているのか」を探るインタビューです。今回はコミュニケーションアプリでおなじみのLINEにインタビューをしました。

 また、今回は東京ではなく、2016年10月に福岡拠点でデータ分析組織を立ち上げたということで、LINE Fukuoka株式会社 開発センター 開発室 データ分析チーム 大城信晃氏に取り組みを聞きました。


LINE Fukuoka 株式会社 開発センター 開発室 データ分析チーム
大城信晃氏(左)、立石賢吾氏(右)

--現在担当されている業務内容について教えてください。

 現在は東京にいるサービスチームと連携しながら、主に動画のライブ配信や閲覧ができる「LINE LIVE」や、ニュースサービス「LINE NEWS」「LINE占い」などのサービスのグロースハック(急成長させる仕掛けづくり)を担っています。

 具体的には、重要業績評価指標(KPI)の分解やアクションの施策と振り返りについて、コンサルタントのような立ち位置で仕事をしています。機能のリリース周期がだいたい1カ月ごとにあるので、その周期でグルグルと業務を回しています。

 例えば、LINE LIVEの場合、ユーザーの成長や動向が知りたいというニーズが出てきたので、そのためのKPI設定や構成要素の分解を行いました。

 配信者/視聴者の視点、サービス定着度、新規ユーザーの把握などを探る基本的な分析から、(担当者の)”気になる点”を深掘りしたり、足りないデータのロギング(デバイスの利用履歴を残すこと)の設計なども行ったりしています。その他にも施策のA/Bテストや広告施策の検証、キャンペーン分析、コンテンツ分析などを幅広く分析しています。

 毎週、開発のリリース会議を実施していて、そこで分析を依頼されます。それに対応しながら、自分でも分析を進めていて、良さそうな分析はその会議で逆提案することもあります。

--分析チームの構成を教えてください。

 東京にも分析チームがおり、そこには40人くらいが所属しているのですが、福岡の分析チームは少数精鋭でやっています。実は福岡の分析チームは2016年の10月に立ち上がったばかりで、私(大城氏)が初期メンバーに加わった形が今の状況です。

 東京のチームと同じことをやっても仕方ないので、福岡の分析チームならではの連携をしています。それまではグロースハックなどは取り組みがなかったので、福岡のチームが独自で展開しています。

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