事業会社で取り組むデータ分析の実際

データ分析部門がサイロ化された組織の媒介になる--LINE Fukuoka - (page 3)

伊藤徹郎 2017年07月28日 07時00分

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--分析チームの役割について教えてください。

 われわれは、データサイエンティストを3つに役割に細分化しています。

 1つ目は私がやっているようなコンサルタントのような振る舞いをするデータサイエンティストです。2つ目は立石が担っているような機械学習エンジニアで、実際にアルゴリズムを実装するのが主な役割です。3つ目はデータ取得やデータの品質整備などいわゆるデータエンジニア的な業務を担うメンバーです。


 これら3つのタイプのデータサイエンティストが分析チームを構成しています。また、データ分析基盤は東京も福岡も共通のものを使っていて、その整備に関しては非常に洗練されていると思います。

 現在はSQLクエリエンジン「Presto」のフロントエンドとして、OSSのウェブUIyanagishimaを使っています。以前、MapReduce上で 動作するクエリ処理技術である「Hive」を使っていたのですが、Prestoを使い始めるともう戻れませんでした。SQLを直接書く用途でのPresto活用は今の所、分析チームだけです。

 ただ、Prestoを使った社内システムがあり、サービスに関わるメンバーや営業部門はここから各種レポートを見ています。

 開発体制がしっかりしているので、データ分析者がアドホックな分析でSQLを組み立て、定常化する必要があればDataLabsのメンバーがレポートに組み込み、企画や営業部門が確認する、というサイクルで運用しています。

 DataLabsのメンバーは、共通基盤のデータを取り出して、Python、R、Excelなどさまざまなツールで分析を行っています。

--分析チームの採用は拠点ごとですか。

 いいえ。私も採用フロー時に勤務先は東京か福岡かを選択できたので、もともと出身が近かったことや家庭の事情などもあり、福岡を選択しました。個人の勤務地は自由がある程度効きます。採用基準や待遇も、東京と福岡の差は特にありません。

 また、また、LINE Fukuokaは外国籍のメンバーも多く、全部で約15カ国からメンバーが集まっています。LINEというとアジアという印象が強いと思いますが、米国や欧州出身のメンバーもいます。

--多様なメンバーがそろっているのですね。文化や背景の異なるメンバーが多いと情報共有などの面で苦労したりする点はありませんか。

 基本的な情報共有については問題ないです。日本語があまり得意でないメンバーとのコミュニケーションには、英語を意識する必要がありますが、LINEなどでのチャットであれば機械翻訳のbotも使えます。

 ただ、プロジェクトごとに情報は閉じているので、すべての情報に簡単にアクセスできるわけではありません。疑問や質問に対してすぐに返答が来るような情報集約の提案も社内のメンバーが行い、実行しています。

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