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今週の明言

円滑なトップ交代を印象づけた日本オラクルの新CEO就任会見

松岡功

2017-07-28 12:04

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、日本オラクルのFrank Obemeier 執行役CEOと、米IBMのRemy Mandon バイスプレジデントの発言を紹介する。

「クラウドへの旅路“第2章”をこれからスタートさせたい」
(日本オラクル Frank Obemeier 執行役CEO)


日本オラクルのFrank Obemeier執行役CEO

 日本オラクルが先頃、6月5日に同社執行役 最高経営責任者(CEO)に就任したFrank Obemeier(フランク・オーバーマイヤー)氏の就任会見を開いた。冒頭の発言は同氏がその会見で語ったものである。

 Obemeier氏は会見で、ドイツ出身でIT業界に25年以上携わり、直近の3年間はOracleのドイツ法人でバイスプレジデントとして営業を統括してきたことなどを自己紹介した後、次のように語った。

 「このたび社命を受けて日本オラクルのCEOに就任し、たいへん光栄に思っている。Oracleが今、最重点戦略として推進しているクラウド事業を日本でも一層加速させていきたい。前任者がこれまで3年間進めてきたクラウドの旅路の“第2章”をこれからスタートさせたい」

 冒頭の発言はこのコメントから抜粋したものである。会見全体の内容については関連記事をご覧いただくとして、ここでは筆者がこの会見で最も印象深かったことを挙げておきたい。

 それは、Obemeier氏のCEO就任に伴って、前任のCEOから取締役会長に就いた杉原博茂氏が会見に同席したことである。これによって「CEO交代」が円滑に行われたことをイメージづけた。

 というのは、今回のケースもそうだが、外資系日本法人のトップ交代は唐突に発表されることが少なくない。その際、不可解さが残るのは、交代の理由が明らかにされないケースが多いことだ。

 日本企業に比べて極めてドライに映るが、実際には交代のほとんどの理由が業績不振だ。場合によっては、不振でなくてもコミットした目標に達しなければ交代させられることもある。契約に基づくものであり、そうした会社にとってマイナスイメージになることを、トップ交代の際にわざわざ公表する必要はないというのが、外資系企業の考え方のようだ。


会見に臨む日本オラクルの杉原博茂取締役会長(左)とMandon氏

 今回のケースは、日本オラクルの業績は好調なことから目標に対してどうだったかという点があるかもしれないが、それにも増して米国本社のクラウド事業への相当な力の入れようを強く感じさせた。

 とはいえ、杉原氏も内心は複雑な思いがあったかもしれないが、「日本でのクラウド事業を一層加速させるために、ドイツ法人で実績を上げてきた新しいリーダーにタスキをつなげたい」とObemeier氏への期待を示した。新旧トップの2人がそろってこうした会見を行うのは、日本の名だたる企業を顧客に持つ日本オラクルにとって非常に大事なことではないかと考える。

 さて、新CEOのObemeier氏。会見では見事な受け答えぶりに「やり手」と感じた記者が多かったのではないか。その経営手腕に注目しておきたい。

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