トランスコスモス、「電話をもたない」カスタマーサポートサービスを開発

NO BUDGET

2017-08-14 10:26

 トランスコスモスは8月10日、クラウド時代の新たな働き方の実現をコンセプトに、“電話をもたない”カスタマーサポートサービス「DECAds Chat Edition for Cloud Working」の開発を発表した。

 新サービスは、イタズラなどのノイズの除去やオペレーターなどのスキル評価システム、リソース管理、支払管理を兼ね備えたスマートフォンアプリを介してチャットサポートを提供するというもの。11月から提供する予定で、まず個人情報を取り扱わない購入前相談や製品の使い方サポートなどでの提供を目指す。将来的には緊急でカスタマーサポートサービスの開設が必要なリコール対応や、大幅な増員が必要なキャンペーン窓口などへの活用も見込む。参考価格は初期費用が45万円から、運用費用が1200円/件から(クラウドワーカー募集支援は別途見積り)。


サービス提供イメージ

 近年はスマートフォン普及による消費者行動のデジタル化に伴い、LINEやメッセンジャーを活用したチャットサポートの需要が増えている。またコールセンター運営各社は、これまで地方型センターや在宅オペレーターなどで人材の確保やファシリティコストの削減などに努めているものの、これらは継続的に大きな課題となっているという。

 こうした課題に対し、同社が開発したサービスはスマホアプリを活用することで、電話回線やファシリティを用意することなく、また、オペレーターが場所や時間を選ばず働けるカスタマーサポートの提供を可能にするもの。

 オペレーターはトランスコスモスの提供するシステムに、あらかじめ自身が対応可能なメーカーや製品を登録し、自身のスマホやタブレットにアプリをダウンロードしておく。顧客から対応可能なメーカーや製品についての問い合わせがチャットで入ると、オペレーターのアプリに通知が届き、チャットを通じてカスタマーサポートを提供する。

 こうした仕組みにより、十分な知識や経験・スキルを持ちながら育児や介護などの事情により働ける時間や場所が限られる人材の活用を容易にし、顧客対応におけるサービス品質の確保が可能になる。システムにはモニタリング機能が搭載され、不正な送信を除去したり、オペレーターのリソースやスキルを一元管理できる。スキル評価機能により、評価に応じた対価の支払い、評価の低いオペレーターのアクセス制限を行う。

 企業は同サービスを活用することで、これまでのカスタマーサポートサービスと違ってスマホアプリだけで実現できるため、設備投資が抑えられる。あらかじめ基本知識や業界知識を持つオペレーターを想定しているため、人材の採用や教育研修なども抑制、初期費用を大幅に削減することが可能となる。一回のチャット対応につき対価が発生する成果報酬型で提供するため、固定のファシリティコストや人件費がかからず、運用コストも大幅に削減することができる。

 オペレーターにとっても、自身が対応可能な時間や場所でチャットサポートを行い、成果に応じて対価を得ることが可能となる。これにより、フルタイムは難しいが空いた時間に働きたい、家に居ながら身につけたスキルを活かしたいなど、時間と場所を選ばない働き方を目指す人たちの要望に沿った仕事環境を提供することができる。

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