IDC Japanは8月14日、2016年の国内ITサービス市場のベンダー売上ランキングを発表した。
これによると、2016年国内ITサービス市場のトップ5は、富士通、NEC、日立製作所、NTTデータ、IBMとなった。前年比売上成長率が最も高かった大手ITベンダーは、前年同様、アクセンチュアだった。同社は上位7社には含まれていないが、すべての産業分野で、プラス成長を遂げ、ITサービス事業の全社的な拡大が継続中だ。
国内ITサービス市場 売上ランキング、2014年~2016年
2016年の国内ITサービス市場は5兆4515億円で、前年比成長率は1.4%。SIやITコンサルティングを中心とするプロジェクトベース市場では、前年の成長をけん引した金融や公共分野の大型案件のピークアウトの影響を受け、上位ベンダーの成長率は総じて低下している。
また、ITアウトソーシング市場では、売上額6000億円を超える上位5社のランキングに変動はなく、富士通が1位をキープしている。サポート&トレーニング市場では、縮小傾向が続くハードウェアサポート&保守市場による影響が大きく、マイナス成長から横ばい傾向のベンダーが多くみられる。
産業分野別では、金融分野で上位ベンダーが伸び悩む中、TISがクレジットカード会社や政府系金融機関向けの大型案件により売り上げを伸ばしている。製造分野では、上位7社には含まれていないが、アクセンチュアが上位ベンダーのうち唯一2ケタ成長している。