海外コメンタリー

企業幹部が考えるべきAI活用の実際--未来の仕事をどう変えていくのか - (page 3)

Mark Samuels (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2017-09-01 06:30

 「機械は学習するのがうまくなっていくが、すべてのやりとりがAIに取って代わられるとは思えない。ただしもちろん、それに近いところまでいく可能性はある。マーケティングに関してAIをどこまで発展させられるかは、顧客の求めているものに対する理解と、顧客が会社とどう関わりたいと思っているかによる」(Markey氏)

 英国の慈善団体Scopeの最高デジタル責任者(CDO)であるMark Foulsham氏も、やはり顧客を重視しており、AIは組織の賢い意思決定を支援できる可能性があると考えている。同氏は、機械学習と自動化の発達は、ビッグデータを利用しようとする試みと並行して進むという考えを持っている。Scopeは現在AIを使用していないが、Foulsham氏は、データから知見を得るための戦略を発展させていけば、いずれこの技術を利用することになると予想している。

 「可能性は巨大だ」と同氏は言う。「すべての慈善団体は、複数のチャネルを通じて顧客や寄付者に語りかけている。その際に必要なのは、それらのチャネルをまたいだ、シームレスで透明性の高い体験だ」

 Foulsham氏は、AIは慈善団体がより積極的なアプローチを取るのに役立つ可能性があると述べている。同氏は、AI技術はバックグラウンドで利用され、慈善団体の運営役員が適切なタイミングで介入を行ったり、提供するサービスの水準を向上させようとする際に役立つような形になることを予想している。

 「われわれは役員として、顧客がどう行動しているかを知る必要がある」とFoulsham氏は述べている。「われわれは顧客のニーズを知る必要があり、顧客がウェブやモバイルなどのどんなプラットフォームを使っていても、われわれとつながる際にシームレスな体験ができるようにしなくてはならない。AIはその方面でも、潜在的な可能性がある」

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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