日本株展望

地政学リスクと向き合う--半島有事のシナリオ別市場見通し

ZDNet Japan Staff 2017年08月18日 11時54分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今日のポイント

  1. 朝鮮半島情勢の緊張で下落した日経平均株価は、ドル円の下げ止まり感を受け反発。ただ地政学リスクは払拭できず上値は重い展開。半島有事のシナリオ別に市場見通しを検討
  2. 米国の金融政策や債務上限問題を巡る不透明感が後退するなら、市場の関心はファンダメンタルズに戻るだろう。日本の名目GDPと経常利益総額はすでに史上最高水準を更新

 これら2点について楽天証券経済研究所チーフグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

日米市場ともに先行き警戒感が続く

 前週から14日まで下落した日経平均株価は、朝鮮半島を巡る緊張がやや落ち着いたこと、ドル円の下げ止まり感、国内の景況感改善(4~6月期実質GDP成長率が4.0%増と発表された)を受けていったん反発した。

 ただ、米国市場における先行き警戒感はむしろ強まっている。図表1は、日経平均、米ダウ平均、米国株価の高値警戒感を示す「ブラックスワン指数(SKEW Index)」の推移を示している。米国市場では、トランプ政治の混迷、朝鮮半島不安、米金融政策懸念、公的債務問題を巡る不透明感は強く、ブラックスワン指数が上昇。投資家心理に下方圧力がかかり、材料次第でボラティリティ(変動率)が高まりやすくなっている状況がわかる。

 米大手投資銀行(バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ)が15日に公表した「8月の世界ファンドマネジャー調査」によると、「米国株式が割高な水準にある」と答えた投資家が全体の46%に達し、「1998年の調査開始以来で最高」となった(ロイターニュース報道)。日本株式が上値を追うには、外国人投資家のリスク許容度改善が不可欠であるだけに、当面はエネルギー不足で上値の重い展開を想定せざるを得ない。


図表1:日米の株価、為替、ブラックスワン指数の推移注:ブラックスワン指数=SKEW Index。米国のオプション市場(CBOE)での「株価大幅下落予想確率÷株価大幅上昇予想確率」
出所: Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2017年8月17日)

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
トランザクションの今昔物語
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
展望2017
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算