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日本株展望

荒れ相場の予感--円高・トランプ政権の迷走が不安材料に - (page 3)

ZDNet Japan Staff

2017-08-21 11:31

米国株の下落も懸念材料に、「いいとこ取り」相場は終わり?

 7月まで最高値更新を続け、好調だった米国株だが、足元はやや調整色が出ている。米国株は、金利上昇に弱い傾向がある。もし、これからも金融引き締めが続くと調整が深まる可能性がある。

 今年に入ってから、「米国の景気・企業業績が好調」であることを好感しつつ、「金融引き締め懸念を無視」する形の「いいとこ取り」で上昇が続いてきたことに警戒感が出ている。一部報道によると、米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏は、米国株の過熱に警戒感を持ち、運用資産(バークシャー・ハサウェイの運用資産)で、キャッシュの保有を増やしているようだ。特に、米国株の上昇を牽引してきたIT関連・ハイテク関連株に過熱感が高まっている。それが、IT・ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数の調整に表れている。


米ナスダック総合株価指数日足:2017年4月3日~2017年8月18日

 長短金利の動きを見ると、金融市場は、FRBによる金融引き締めが続く可能性に対し「無警戒」に見える。ただし、米ナスダック指数の動きを見ると、金融引き締めの懸念を少しずつ織り込み始めているように見える。

 今週の注目は、24~26日に米ジャクソンホールで開かれるシンポジウムで、イエレンFRB議長・ドラギECB(欧州中央銀行)総裁、黒田日銀総裁が講演することだ。イエレン議長が、9月以降の金融政策について、どのような示唆を出すか注目される。内容によっては、為替や金利に影響を及ぼす可能性もある。

日経平均、強弱材料を整理

 日経平均の現状を分析すると、以下の通り。

<強材料>

  • 景気・企業業績が絶好調

<弱材料>

  • 政治不安
  • 米 金融引き締め

    続くと→米国株下落
    続かないと→円高

 トランプ政権の迷走も、無視できない悪材料となってきた。白人至上主義を容認したと受け取られかねない意見発信によって、トランプ大統領の孤立感が一段と深まっている。産業界からいっせいにトランプ批判が出ていることに加え、側近の解任、辞任が相次ぎ、政策実行能力を失いつつあると言える。

 北朝鮮Xデーリスクだけでなく、日米の政治混迷、欧米でのテロ頻発など、政治不安・地政学リスクが世界の株式市場に悪影響を及ぼす可能性は高まっている。

 ただし、今、日本株にとって、もっとも重要な懸念材料は、米国の金融政策だと考えている。利上げは当面ないと思われるが、9月19~20日のFOMCで、FRBの資産縮小が決議されるか否かが焦点だ。

 そこで、速いピッチでFRBの資産縮小が決定されると、金融市場にとってネガティブ・サプライズとなり、米国株の調整が深まる可能性がある。ただし、その場合、円安が進むと考えられるので、日本株へのマイナス影響は、やや緩和されるかもしれない。

 一方、9月のFOMCで資産縮小が決まらず、金融引き締めに打ち止め感が広がるようだと、円高が進む懸念がある。いずれにしろ、株式市場に波乱材料が多い状況は変わらない。荒れる9月となる可能性がある。

 それでは、株式市場に弱材料ばかりかと言うと、そうではない。日本株にとって、最も重要な日本の景気・企業業績が絶好調という、支援材料がある。それを考えると、一方的に日経平均が売り込まれるとも、考えられない。

 日経平均は目先、1万9000円前後に下がる可能性もあるが、その後、企業業績好調を反映して、2万円まで戻る可能性もあると思う。

 米金融政策・ドル円・世界の政治不安がどう推移するか、今後の動きを注意深く見ていく必要がある。

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