海外コメンタリー

クラウドによって広がるHPCの適用範囲--日常業務でも利用可能に

Joe McKendrick (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子 2017年08月30日 06時30分

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 筆者はこれまでに何度も、米ローレンスリバモア国立研究所やIBMなど、科学分野やテクノロジ分野において素晴らしい成果を達成した組織で働く人々から話を聞く機会があった。こうした組織は、膨大な数のコンピュートノードで構成されたプラットフォームを有しており、感嘆に値するアプリケーションを超高速で処理できるだけの恐るべきコンピューティング能力を実現していた。

 しかしこのようなコンピューティング能力は、クラウドによってごく当たり前の存在となった。クラウドのおかげで、一般的な業務ユーザーでも単一の、そして一時的な目的を達成するためだけに、強大な能力を従量課金方式で利用できるようになった。この画期的な変化を可能にした企業を挙げる際に、Cycle Computingの名前を外すわけにはいかないだろう。同社の顧客は、分子標的薬の開発に向けた分子構造の特定や、金融サービス取引のリスクモデル構築といった目的で膨大な数の処理ノードにアクセスしている。

 ここで30数年前を振り返ってみてほしい。コンピューティング自体は、特権を持つごく限られた人間だけのものだった。その後パーソナルコンピュータ(PC)の登場とともに、テクノロジ分野以外の業務ユーザーでも自宅やオフィスにコンピュータを設置できるようになった。Microsoftはこの流れに乗り、最終的にPCの普及を大きくけん引した企業の1つだ。

 このことを考えた場合、PCの大衆化に大きな役割を果たしたMicrosoftが、スーパーコンピューティングの大衆化に大きく貢献したCycleを買収したというニュースは興味深い。両社が1つになるというのは自然な成り行きであり、必然であったとも言える。今や年間売上高が850億ドルという規模にまで成長しているMicrosoftのこれまでの戦略を見れば、同社が新市場へ参入するのは、それが大衆市場へと成熟しつつある段階になってからだと分かるはずだ。同社は利幅の大きい初期段階の市場を敬遠する傾向にある。

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