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デジタル化しないと「店員と来店客の話がかみ合わない」--トレジャーデータ - (page 2)

山田竜司 (編集部)

2017-08-31 16:11

ーーデータ活用で成果を出す企業がある一方、データを使いこなす企業の絶対数が増えていないようにも感じる。

 われわれには、300社の顧客がいますが、エンタープライズが中心です。すそ野を広げるのが課題だと思っています。

 一方、データ活用は、エンタープライズを中心に、企業規模が大きいところのほうが成果が出やすいとも実感しています。

 大企業では製品やサービスごとにデータベースを設けるケースが多く、データが散らばりがちで、「サイロ化したデータを統合して整理する」というわれわれのサービスの価値を出しやすいのです。さらに、売り上げ規模も大きいため、少しの改善で得られるインパクトが大きく、投資もしやすい。

 われわれには、「ある程度マーケティングに予算を割いているエンタープライズ企業ならこの手順で成果を出せる」という定石が見えてきています。

 例えば、会員や新規顧客獲得の部分に関しては、「既存の顧客に新規顧客向けの広告を見せない」という単純なことに取り組んでいない企業が意外なほど多い。これだけで広告の2~3割の無駄を省けるケースもあります。このほか、「リテンション施策」「アップセル/クロスセル」などの分野で知見が集まってきています。

ーーデータ活用で成果が出しやすいのは、ウェブ企業が中心では。

 確かに、ウェブやECサイトを運用している企業はデータ活用の成果が見えやすいですが、われわれの強みはウェブだけでなくオフラインでもデータ活用に寄与できるところです。例えば、顧客である自動車メーカーについて。自動車は高額ですが、見込み顧客の7割は来店までに、ほしい車種を3つ程度に絞ってしまうというデータがあります。それは、車を選ぶための情報が十分ウェブにあるからです。

 われわれは、この7割の見込み顧客の情報(ウェブでどんなコンテンツに反応したかなど)を店舗に共有する施策をしています。さらに、店舗などオフラインの多様なデータソースをウェブで一元化する部分も担っています。

 化粧品メーカーの事例も紹介しましょう。彼らは多くの化粧品ブランドを持っていてそれぞれ別々のデータベースで管理していました。化粧品は、年齢が高い人向けのブランドのほうが、購買単価が高い「ロイヤルカスタマー」になりやすく、いかに若年向けのブランド利用者から、継続的に(自社ブランドの)ファンを育成できるがポイントです。そこで、ブランド間のデータベースをつなぎ、ウェブにまとめ、(年代別の)顧客の行動を可視化しました。これは大変地道で骨が折れる作業ですが、こうした取り組みを素早く実施できるところが強みです。

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