CommvaultとDruvaの両社は、ともにデータ保護ビジネスを展開しているため、これら調査結果と直接の利害関係がある。とはいえ、ITマネージャーらが、自社のデータと業務の連続性を過度とも言えるほどにクラウドプロバイダーに任せるようになっている現状は特筆に値する。数年前まで、クラウドは安全地帯というよりもリスクとして認識されていたのだ。
こういった現状がある一方、データのセキュリティや保護、そしてバックアップに関連する最終的な責任は依然としてクラウドプロバイダーではなく、企業にある。最善の戦略は、ハイブリッド型とでも言うべきものになるのかもしれない。クラウドがオンプレミスのデータをバックアップし、オンプレミスのシステムがクラウドデータをバックアップするのだ。Druvaの調査レポートの著者らは、「ITコミュニティーは当初、クラウドの堅牢なセキュリティについて懐疑的だったが、多大な損失につながりかねない障害停止時間を低減するとともに、生産性の向上につながるという点をプロフェッショナルらが理解するようになるとともに、風向きが変わってきている」と記している。なお、回答者の42%はオンプレミスとクラウドの双方に仮想インフラを用意する意向を示している。
Commvaultの調査において、ある最高技術責任者(CTO)は「データとクラウドについて誤解している人たちは、2つに大別できるというのが私の考えだ。一方の人たちは、データがクラウドにあるためその復旧は自動的に行われると考えている。そしてもう一方の人たちは、データがクラウドにあるものの、複製を取得する必要があると考えている。人々が理解しなければならないのは復元に向けた手順だ。復元はどのような方法で実施するのだろうか?待機サーバが必要なのだろうか?そうであれば、ホットスタンバイなのか、ウォームスタンバイなのか?私は、多くの最高情報責任者(CIO)が、復元プロセスについて今までよりも優れた説明を必要としていると考えている」と述べている。
また別のCTOパネリストは単刀直入な語り口で「SaaS企業があなた方のデータを喪失してしまった場合、それは彼らの問題だけではなく、あなた方の問題でもある」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。