両社製品はスマートフォンやデジタル製品が好きなマニアではなく、その他大勢の層に受け入れられた。小米は男性に注目されているが、OPPOやvivoは女性により注目されているという。CPUやメモリなどの基本スペックが高いほか、急速充電やカメラ自撮り性能アップなど、わかりやすい性能アップを行い消費者に訴えた。
大ヒットしたOPPOの「R7」や「R9」は「充電5分、通話2時間」というフレーズで売り込んだ。またvivoの製品では、工場出荷時の段階で液晶用フィルムが張られていて、予備用に同フィルムが1枚別添されている。購入後にフィルムを貼る必要のない、細かな心遣いが消費者にいい印象を与えた、という分析するメディアもある。
ハイテク関連が急速に発展する中国では、どうしてもギーク受けする製品やサービスに目が行きがちだ。もちろんそうした製品やサービスに注目する中国人消費者の数も人口13億人の数は非常に多いが、それ以上になんとなくいいモノであれば買う・使うという消費者は多い。また両社の台頭から、本来ネットのヘビーユーザーを相手にしていた小米やファーウェイもリアルショップ展開を強化し、非ギーク層をつかもうとしている。ギーク向けを中国のITサービスととらえると、中国市場のマスが見えなくなることをOPPOとvivoの台頭は示している。
- 山谷剛史(やまやたけし)
- フリーランスライター
- 2002年より中国雲南省昆明市を拠点に活動。中国、インド、アセアンのITや消費トレンドをIT系メディア・経済系メディア・トレンド誌などに執筆。メディア出演、講演も行う。著書に「日本人が知らない中国ネットトレンド2014 」「新しい中国人 ネットで団結する若者たち 」など。