MicrosoftとSteelcaseは、3月上旬の時点でグローバルレベルの協業を発表していたが、日本法人である日本マイクロソフトと日本スチールケースが8月24日に、日本国内での協業についても都内で発表した。
Office 365を導入したSurface HubやSurface StudioをはじめとするSurfaceデバイスを配置し、快適な労働環境を目指す「クリエイティブスペース」を、日本スチールケースの東京ショールームや日本マイクロソフト品川本社30階の一部で展開する。
Steelcase President&CEO(最高経営責任者)のJim Keane氏は「オフィス家具や建築といった要素を組み合わせた『場』は人の潜在能力を解き放つために重要。だが、素晴らしいIT技術を持つMicrosoftもすべてを実現できていなかった。生産性向上を次のレベルに押し上げるには、『場』と『技術』の融合を考えなければならない」(Keane氏)と協業理由を説明した。

Steelcase President&CEO, Jim Keane氏
MicrosoftとSteelcaseの共同研究によれば、労働者にやりがいを与えると同時に、企業の革新と成長に不可欠な要素として「創造性」を掲げている。だが、現実に目を向けると、オフィス空間とIT技術は別の要素として扱われることが多いため、両社が目指す「創造性を加速する職場環境」の実現は困難だという。その結果生み出されたのが、クリエイティブスペースだ。
先行する海外では、既に3カ所のクリエイティブスペースを設けて、利用目的によって異なる5種類の空間を用意する。個人作業に没頭して創造型ワークを実践できる「Focus Studio」。2人一組のペアワークで共同創造を行う「Duo Studio」。
Surface Hubを利用しながらチームメンバーでアイディアを共有する「Ideation Hub」。Surface HubやSurface Bookを組み合わせながら、会話や試作といった異なる作業をシームレスに切り替える「Maker Commons」。プライベートな空間で熟考する「Respite Room」。そして4カ所目となる日本初のクリエイティブスペースは、Duo Studio/Maker Commons/Respite Roomを設置する。

日本スチールケース 東京ショールーム内の「Ideation Hub」

Keane氏もメインPCとして利用するSurface Studioが利用しやすいデスクも紹介された