Dell氏のVMworldへの参加は、EMCの時には見られなかった(EMCのトップはVMworldの常連ではなかった)もので、”フェデレーション”だったEMCとは異なり、”ファミリー”を強調するものとなる。
「一緒にやるほど、もっと良くなる」とDell氏。「VxRail」などハイパーコンバージドインフラ製品の成長率は400%ともいう。「まだまだシナジーの余地がある。もっと色々なところで進めていく」と話した。/p>
プライベートクラウドはエキサイティング
DellとEMCの買収は、AWSをはじめとしたパブリッククラウドが、これまでのハードウェアベースのインフラ分野に与える激震を象徴していたが、Dell氏もGelsinger氏も、将来は「ハイブリッドクラウド」という自信の考えに自信を見せる。
「パブリッククラウドは急速に伸びているかもしれないが、オンプレミスも1桁成長が見込まれており、両方が伸びる」とGelsinger氏。「顧客の8割がオンプレミスでVMwareを使っている。われわれがあらゆるクラウドを管理したり、洞察を得るのを支援できる」とチャンスを語る。基調講演のステージでは、「プライベートクラウドはエキサイティングだ」とも話している。
Dell氏も「マルチクラウドの世界だ。顧客はクラウドを素晴らしいオペレーティングモデルと思っており、同時に既存のインフラもある」とし、橋渡しとしてのVMwareの重要性を強調した。VMwareの最高執行責任者、Sanjay Poonen氏は「顧客の声を聞いている。それがAWSとの提携に結びついた」と述べ「われわれは顧客が導く方に向かう」とした。
他のパブリッククラウドプロバイダとの関係について聞かれたGelsinger氏は、IBMとの関係は「有意義に進行している」とし、Microsoftとは、仮想デスクトップの「VMware Horizon Cloud」をホスティングするクラウドとしてAzureが対象に加わったことに触れた。
なお、Dell EMCはMicrosoftと密接な関係があり「Dell EMC Cloud for Microsoft Azure Stack」を提供しているが、VMwareのハイブリッドでは「VMware on AWS」もある。「顧客にオススメはどちらと聞かれたら、どちらを選ぶ?」という質問に対し、Dell氏は「マルチクラウド、ハイブリッドに向かうという状態は同じだが、それぞれの状況は異なる。(オススメは)ワークロードにより異なる。顧客により回答は異なる」と答えた。

2016年大きなスポットが当たったIBMとは今年、VMwareのセキュリティ「AppDefense」をIBMのセキュリティ技術に統合することが発表された。IBM Securityを率いるMarc van Zadelhoff氏がステージに立った。