データ・アプリケーション(DAL)は、統合EDI製品「ACMS」シリーズの最新版の販売を8月31日から開始した。Microsoftの「SQL Server 2017」などに対応する。
販売開始となったのは、企業データをシームレスに連携するB2Bインテグレーションサーバ「ACMS E2X 4.7」、企業間電子商取引に特化したB2Bサーバ「ACMS B2B 4.7」、動作環境をWindowsに限定した「ACMS B2B Limited Edition 4.7」。最新版では以下の通り、稼働環境が拡充された。
- Microsoft SQL Server 2017(リリース候補=RC1で動作検証)
- Microsoft SQL Server 2017 on Linux(RC1で動作検証)
- Microsoft SQL Server 2016 SP1
- Oracle Database 12c Release 2
- MySQL 5.6/5.7
- Oracle Database Cloud Service
- Oracle MySQL Cloud Service
DALによると、これまでACMS E2XとACMS B2Bが導入されてきた環境はWindowsが約60%、Linuxが約30%と説明。SQL ServerとOracle Databaseがそれぞれ約40%を占めているという。
最新版では、WindowsとLinuxのクロスプラットフォームをサポートするSQL Server 2017への早期対応を実施したという。Azure SQL DatabaseとAmazon Auroraは前版までに対応している。
EDIを取り巻く環境の変化として、NTT東西の方針として、2024年初めから始まる固定電話網のIP化が挙げられる。従来の固定電話網を利用したJCAや全銀BSC、全銀TCP/IPといった従来型EDI環境が使えなくなり、インターネットEDIへの移行を検討せざるを得ない状況になっている。
そのためDALでは、インターネットEDIが広まると同時にクラウドやサービスの利用も拡大するとみて、それらへの対応を積極的に進めている。
最新版ではまた、通信機能が強化された。ACMSの通信ポートを利用し任意のコマンドを起動できる機能である通信コマンドアダプタが追加された。EDI環境とともにファイル転送を使いたいなどの場面でほかのアプリケーションを呼び出せる。
オプション製品のファイル交換ツール「ACMS Web/deTrade II」も「Microsoft Edge」「Google Chrome」「Mozilla Firefox」の各ブラウザをサポートする。
セキュリティ面では、インターネットEDIの通信プロトコルであるEDIINT AS2手順の送受信で安全性を高めた暗号アルゴリズム「ECDSA(Elliptic Curve Digital Signature Algorithm)」で署名された証明書をデジタル署名/暗号化で利用できるようになった。
税別価格は、ACMS E2Xが150万円から、ACMS B2Bが50万円から、ACMS B2B Limited Editionが20万円から(いずれも基本機能)。同社のビジネスパートナー72社を通じて販売される。