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日本株展望

暴走する北朝鮮に、本気の制裁を実行できない真の事情

ZDNet Japan Staff

2017-09-06 10:54

今日のポイント

  1. 北朝鮮の暴走が止まらない。国連安保理は、経済制裁を一段と強めることを検討。北朝鮮への石油禁輸が検討課題に
  2. 北朝鮮が民主化すると、共産党独裁が続く中国に影響が及ぶ。中国は表面上、北朝鮮を強く非難しつつ、北朝鮮を追い詰める経済制裁には同意しない可能性が高い

 これら2点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

北朝鮮に振り回される日経平均

 日経平均は、朝鮮半島情勢の緊迫化を受けてジリジリ売られる展開が続いている。5月以降、続いてきた2万円を中心としたボックス圏(1万9600~2万200円)を下回っている。

日経平均週足:2016年7月3日~2017年9月5日


注:楽天証券マーケット・スピードより作成

 8月29日早朝、北朝鮮が北海道上空を通過する中距離弾道ミサイルを発射。政府が国民に向けてJアラート(全国瞬時警報システム)を発信すると、一時、日経平均は1万9280円まで売られた。その後、事態は鎮静化するとの期待から買い戻され、9月1日の日経平均は一時、1万9735円まで反発した。

 ところが、北朝鮮が6回目の核実験を9月3日に実施したことが伝わると、日経平均は再び下落に転じ、8月29日に付けた安値に接近した。

 小野寺五典防衛相は、今回の核実験の爆発規模は2016年の規模を大きく上回り、「広島に投下された原爆の4倍以上」の可能性があると述べた。

 北朝鮮の発表ベースでは、今回の核実験で、米国本土に届くICBM(大陸間弾道ミサイル)の核弾頭部装着用の水爆開発にメドをつけたとしている。北朝鮮の脅威は、一段と増している。

国連が実効性のある経済制裁を出せない理由

 2006年10月、北朝鮮が初の核実験を実施すると、国連の安全保障理事会決議ですぐに経済制裁を発動。核、弾道ミサイル、大量破壊兵器に関連する物資と資金の移動を禁じた。以後、核実験・ミサイル発射を繰り返すたびに、制裁を強化。昨年9月には、北朝鮮の主な外貨獲得手段である石炭輸出にも上限を設けた。

 ところが、この一連の経済制裁も北朝鮮をひるませるには至らず、ICBM、核開発をさらにエスカレートさせている。

 経済制裁が実効性を持てない理由は明らかだ。北朝鮮の対外貿易の9割を占める中国が、制裁に本腰を入れないからである。

 今年7月に北朝鮮が2度、ICBMを発射すると、ついに国連は、北朝鮮からの石炭・鉄輸入を全面禁止とすることを決議した。これを受けて中国は、8月から石炭・鉄・鉄鉱石・鉛・鉛鉱石・水産物などの輸入をストップすると発表。北朝鮮の核開発の資金源を断つ戦略である。

 しかし、北朝鮮の挑発は止まなかった。

 危機感を強めた国連安保理では、さらに強力で即効性がある制裁が必要とし、北朝鮮への石油の禁輸を打ち出すことを検討している。しかし、中国とロシアが難色を示している。

 中国・ロシアはこれまで、北朝鮮のミサイル発射や核開発を口先では非難してきたが、北朝鮮の資金源を徹底的につぶすことには、及び腰だった。

 北朝鮮の最大の貿易相手国、支援国である中国が決断しない限り、制裁の実効性は見込めない。

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