日本NCRは9月7日、小売店の売り場で顧客が自身のスマホなどで購入商品を登録することで、自動的にオンライン決済できるサービス「NCR Fastlane モバイルショッパー」を発表した。近未来型の買い物体験を提供するものとして、2018年初頭に提供を開始する。
NCRのバイスプレジデントで、ストアトランスフォーメーションソリューションズのDusty Lutz氏。店舗での商品登録は消費者自身のスマホのほか、店舗設置の専用端末でも可能。支払いはオンラインだけでなく、セルフレジを利用することも想定しているという。
店舗にとってのモバイルショッパー導入の効果は、顧客がレジ待ちしなくて済む、もしくは待ち時間の短縮が見込めるほか、購入商品の登録などレジでの支払い処理にかかる時間の削減など。また、顧客のスマホに値引き情報やクーポンを配信するなどマーケティング面での取り組みも視野に入れている。購買履歴やレシート情報の蓄積、あらかじめ用意した買い物リストとの連携もできる。
将来的には、店舗から提供するデータとの連携だけでなく、各種のアプリケーションとつなぐことで、買い置きやレシピ情報、購買傾向に基づいたショッピングリストの自動生成も可能にする。
NCRのバイスプレジデントで、ストアトランスフォーメーションソリューションズのDusty Lutz氏は「小売業における競争が激化し、消費者に選ばれるための施策を打つ必要がある」と取り組みの背景を話す。その鍵を握るのが、店舗での支払い場面である「チェックアウト」の最適化だ。
課題としては、アイテム読み取り精度の向上や支払いにかかる時間の削減、スマホや専用端末など連携する周辺機器の開拓などを挙げている。
高水準のカスタマーサービスと同時に、ローコストオペレーションを実現するという二律背反の命題を満たす必要があり、新たなアイデアを取り入れたテクノロジの効果的な導入が不可欠になってくる。
併せて発表されたセルフレジの最新端末「NCR Fastltane SelfServ Checkout Release 6J NCR フレックスセルフ」。高感度でタッチ位置調整不要のタッチパネルや釣り銭排出スピードの向上などを図っている。