AWSに対抗するファーウェイ--パブリッククラウドの強み - (page 3)

末岡洋子

2017-09-20 08:40

 3つ目のデータでは、AIの取り組みを紹介した。AIは具体的な利用シーンに合わせる必要があり、「Huaweiのビックデータの強みは、顧客がどのように利用したいかをいってくれれば、なんでもできること」とHuang氏。


Huaweiは政府、製造、金融、ヘルスケア、小売など事業とビジネスシナリオに合わせてAIを提供する。

 Huawei社内のAI事例では、スマート物流として30種類あるという包装の条件を満たすためにアルゴリズムを導入、積荷の段階でもスマート化を進め、コンテナの使用率が6%改善している他、コールセンターでは65%が人工知能(ロボット)になっているという。無線基地局のサイト設置で必要となるチェック作業でも、60枚以上の写真を撮影して本社に送るというチェック作業が30分から2分に短縮された。


Huawei社内でも積極的に自社AI技術の活用が進んでいる。

 ここでHuang氏は、データベース・アズ・ア・サービスとしてOLAPの「LibrA」、OTLPの「Derecho」MySQLデータベース「Taurus」の3種類も発表した。例えばTaurusはMySQLの5倍の性能を誇り、99.99%の可用性を実現するという。

 4つ目の接続では、HuaweiがプッシュするIoT接続のための標準「NB-IoT」などの技術をもち、水道メーター、郵便ポスト、自転車、駐車場などを接続することで新しいビジネスモデルを可能にしている。

 Huaweiの強みは、「安全性」とHuang氏。「我々はチップセットレベルで安全な接続を実現しており、クラウドのデータについては全てを暗号化している」と言う。これに加えて、SIMカード管理、デバイス管理、アプリケーションレイヤーを備えた「フルスタック」も強調した。

 5つ目のアーキテクチャでは、「FusionCloud Stack」「FusionBridge」などの発表を行った。FusionCloud Stackは企業のデータセンターに実装してオンプレミスでクラウドサービスを利用できるというパブリッククラウドの拡張モジュール。FusionBridgeはOpenStackベースのハイブリッドクラウドソリューション。低遅延接続などの優位性に加え、Huaweiは企業のデータに一切タッチしない。「企業はHuawei Cloudを利用して基幹ビジネスを動かすことができる」とHuang氏は述べた。

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